20230811_sweden4(C)Getty images

なでしこジャパン、スウェーデンに敗れ女子W杯8強で敗退…後半攻勢で林穂之香が反撃弾も及ばず

なでしこジャパン(日本女子代表)は11日、女子ワールドカップ(W杯)準々決勝でスウェーデン女子代表と対戦した。

グループCで3戦全勝かつ無失点の首位通過を果たし、ラウンド16ではノルウェー女子代表に3-1で勝利したなでしこ。続く準々決勝では、ラウンド16で前回覇者アメリカ女子代表をPK戦までの死闘の末に破ったスウェーデン女子代表と激突した。

スタメンはノルウェー戦から1名のみ変更となり、遠藤純に代わって杉田妃和が起用された。その他、長谷川唯や宮澤ひなたらが引き続き先発出場している。

以下に続く

立ち上がりにスウェーデンが仕掛けてきたハイボールによる攻勢でシュートを打たせずにしのいだなでしこはパスを繋ぎながら先制を目指すが、簡単には決定機に持ち込めない。25分、ディフェンスラインからのパス一本で抜け出したスティーナ・ブラックステニウスに右足のアウトサイドシュートを許すが枠を外れた。これがこの試合最初のシュートとなった。

32分、スコアはセットプレーで動く。なでしこ陣内浅い位置からのFKでボックス内にボールが蹴り込まれると一度はGK山下杏也加がパンチングでクリアするがボックス内で混戦が発生。スウェーデンが放つ幾度ものシュートを決死にブロックするなでしこの選手たちだったが、ゴール目前にこぼれたボールをアマンダ・イレステットに押し込まれる。

前半終盤の42分にもコソバレ・アスラニの放ったシュートにGK山下がわずかに触れて右ポストを叩くなど劣勢を強いられるなでしこ。1点ビハインドのまま試合の折り返しを迎えた。

なでしこはハーフタイム中に杉田に代えて遠藤を投入する。しかし後半序盤、スウェーデンの右CKからクロスが蹴り込まれた場面で長野風花のハンドがあったとしてVARが介入。オンフィールドレビューによってPKの判定となり、キッカーのフィリパ・アンイエルダールに加点される。

直後になでしこは田中美南に代えて植木理子を投入。1トップを入れ替えて反撃を目指す。その後、長谷川を起点に積極的にボックス内にボールを入れていくがなかなかチャンスにはならない。68分にはボックス右の長谷川が右足を振り抜いたが枠を越えていく。

ここから攻勢を強めていくなでしこだったがスウェーデンの分厚い守備に阻まれ続ける。それでも74分にはドリブルでボックス内に侵攻した植木が倒されてPKの笛。自らキッカーを務めた植木が思い切りよく蹴り込むとシュートはバーに直撃してバウンドしながらゴールの外へ。ゴールラインは割っておらず、点差は縮まらなかった。

81分、2枚替えを敢行したなでしこは宮澤と長野に代えて清家貴子と林穂之香を送り出す。すると87分、清家のシュートのこぼれ球に詰めた林が右足で蹴り込んで土壇場で1点を返す。後半ATに高橋はなに代えて19歳の浜野まいかを投入する。

その後も攻勢を続けたがあと1点を決め切ることはできず。2011年以来の優勝を目指して大会に臨んでいたなでしこは、ベスト8で去ることとなった。

勝利したスウェーデンは、同日に行われた準々決勝もう1試合でオランダ女子代表を延長戦の末に2-1で破ったスペイン女子代表と、15日の準決勝で対戦する。

■試合結果
なでしこジャパン 1-2 スウェーデン女子代表

■得点者
なでしこ:林穂之香(87分)
スウェーデン:アマンダ・イレステット(32分)、フィリパ・アンイエルダール(51分)

広告