vinicius valencia(C)Getty images

ヴィニシウスのドキュメンタリー巡り…バレンシアが『Netflix』を提訴。人種差別的発言に「虚偽」があると主張か

バレンシアは、レアル・マドリーFWヴィニシウス・ジュニオールのドキュメンタリーを巡って『Netflix』を提訴したようだ。『The Athletic』が伝えている。

『Netflix』が制作したヴィニシウスの2024年にフォーカスしたドキュメンタリー番組「Baila, Vini」。5月に初放送されたこの番組は、2023年5月21日にバレンシアのホームで行われた試合の事件も取り上げている。この試合では、ヴィニシウスに対してホームサポーターから人種差別的チャントが発生したとし、主審がラ・リーガの規則に従って試合を中断していた。

そしてこのドキュメンタリーでは、バレンシアサポーターがヴィニシウスに向かってチャントを歌う『TikTok』の動画も紹介されている。字幕では「トント(愚か者)」ではなく「モノ(猿)」と伝えられているが、この字幕に対してバレンシアは「虚偽である」として以前から抗議を行っていた。訂正が行われない場合は「法的措置を取る」ことを明かしていたが、今回その権利を行使する形になったようだ。

なお、スペインサッカー連盟が公開したこの事件に関する報告書には、ヴィニシウスに対する複数回の人種差別的暴言が詳細に明記されていたが、関与した人数やスタジアムの場所は明かられていない模様。一方で、ヴィニシウスが90分に退場となった際には「スタンド全体で『サル』というチャントが発生した」と記されているとのこと。バレンシア側は、4万5000ユーロの罰金とマリオ・ケンペス・スタンドの3試合閉鎖処分を受けている。

さらに2024年6月、この試合でヴィニシウスに人種差別的発言を行ったとして3人が懲役8カ月の判決を受けている。これはスペインのサッカースタジアムで確認された人種差別的発言による初の有罪判決となったが、裁判所がどのような言葉が使用されたと判断したかは不明のままであるようだ。

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