19日のラ・リーガ第20節、バレンシア対レアル・ソシエダ(1-0)で、ソシエダMF久保建英が差別的な言葉を浴びせられた。
この試合でベンチスタートとなり、60分過ぎから出場した久保。ウォームアップを開始した際には、近くのスタンドの観客から差別的な野次を飛ばされた。ソシエダのオウンドメディアが撮影した試合の内幕を紹介する映像の中に、次のような叫び声がはっきりと収められていた。
「中国人! 目を開けろよ! 中国人! お前は中国人だろ!」
観客の一部はさらに、FWアンデル・バレネチェア、FWミケル・オヤルサバルらバスク出身選手たちに対して「ETAのクソ野郎! 爆弾で頭を吹っ飛ばされろ!」「ETA! お前は爆弾を仕掛けてろよ! それなのにスペインに住むんだろう?」といった言葉も浴びせている(ETAはバスクの分離独立を目指してテロ事件を起こしてきた民族組織で、2018年に完全武装解除)。
ソシエダはこの件をすでにラ・リーガに報告。また次のような声明を伝えている。
「レアル・ソシエダは人種差別などの行為を断固として拒絶します。メスタージャでは複数のバレンシアファンが、私たちの選手に対してそのような言葉を浴びせました」
「私たちはそのような愚か者たちが、チェ(バレンシアの愛称)のようなクラブの偉大さを代表しているとは思っていません。それと同時にフットボール、ひいてはスポーツに、敬意を欠いたり憎悪を駆り立てたりする人々の居場所はないとも考えています」
「チュリウルディン(ソシエダの相性)は試合後にラ・リーガに対して報告したように、こういった言動について訴え続けていきますし、昨日のようなことがもう繰り返されないことを信じています。より良い社会のために皆で働きかけていきましょう」




