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20220607 Nadya KarpovaGetty Images

ロシア女子代表選手が沈黙を破る「プーチンは私たちからすべてを奪った。でも私たちはそれを黙認してきた」

ロシア女子代表のナディア・カルポワは、ロシア軍のウクライナ侵攻に対して口を開いた。

2月24日から始まったロシア軍によるウクライナ侵攻。これを受け、フットボール界ではロシアの代表チームとクラブに対して欧州サッカー連盟と国際サッカー連盟が共同で主催大会への出場禁止の制裁を科した。

これにより、男子代表チームはカタール・ワールドカップ出場権を懸けた欧州予選プレーオフに出場できず、また先日開幕したUEFAネーションズリーグへも参加禁止。また、女子代表チームは7月に予定されている女子EURO2022への出場資格が剥奪された。

ロシアフットボール界にも大きな支障が出るものの、ここまでウラジミール・プーチン大統領が指揮するウクライナ侵攻へ反対の声を上げたのは数えるほど。侵攻開始当日にSNSにメッセージを投稿するも数時間後に削除したディナモ・モスクワのフョードル・スモロフとスパルタク・モスクワのアレクサンドル・ソボレフのみだったが、女子選手の中で初めてエスパニョールに所属するカルポワが隣国への軍事行為に対して反対の声を上げた。その様子をイギリス『BBC』が伝えている。

「この非人道的な行為を見ることはできないし、沈黙を続けることもできない。スペインではなく、ロシアにいれば何が起きるか想像もできない。でも、私には言葉を発する特別な責任があると感じている」

「ロシアのプロバガンダは私たちは特別な国で、全世界が私たちと私たちの独自のミッションに敵対するとロシアの人たちを説得しようとしている。独自のミッションとは何?ロシア人が特別だとは思わない。それと同時に私はロシア人であることを恥ずかしいとは思わない。ロシアは政府とウラジミール・プーチンだけを意味しているわけではない」

「プーチンは私たちからすべてを奪った。彼は私たちの未来を奪った。でも、彼は私たちからの黙認を得てそのようにやってきた。政府も強い抵抗を見せることもなかった。ほとんどの人たちが不正に目を背け、自分たちには関係のないことと考えている。戦争を正当化する人たちはプロバガンダの人質になっている。彼らのことをかわいそうだと思うし、彼らを解放するために私たちはできる限りのことをやる必要があると私は強く感じている」

2020年からエスパニョールでプレーするカルポワは、ウクライナ女子代表FWタミラ・ヒミッチと3月からチームメイトになった。

「彼女に最初に会ったとき、彼女は警戒心を持って私に接してきた。私が戦争推進派やウクライナ人を敵視する人間か定かではないようにね。彼女の家族や友人について考えたとき、私は泣きたかった。彼女の愛する誰かが亡くなった可能性があるかと思うとひどい気分になった。この戦争が真実なのか、いまだに信じられない時がある。でも、今実際に起きている」

最後にカルポワはもっと大勢のロシア人アスリートが声を上げるべきだと語っている。

「もっとたくさんのロシア人、ロシア人アスリートに声を上げてほしい。そうなれば、戦争に反対する他の人たちが少数派ではないと認識できる。何も起きていないかのように装うことはできない。沈黙の時間はもう終わりにすべき。いつの日か、政府は退陣する。彼らは全員がすでに年老いている。そうなったとき、私たちはまだ生きているし、すべてを正しくする準備をしなければいけない。すぐにそうなることを願っている」

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