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U-NEXTがSPOTV NOWのコンテンツを配信。エンタメとスポーツのシナジー効果による市場の拡大に期待

■映画、アニメ、ドラマ、スポーツ

動画配信サービス「U-NEXT」を運営する株式会社U-NEXTは28日、株式会社 LIVE SPORTS MEDIAとパートナーシップ契約を締結し、LSMが運営する「SPOTV NOW」の提供を発表した。

都内で開催された記者会見の席で、U-NEXTの堤天心代表取締役社長は「従来の映画、アニメ、ドラマという3本柱にスポーツを加えた4本を柱に、総合的なエンタテインメントサービスをユーザーの皆様に届けていきたい」と今回の提携の意図を語った。

同社はスポーツ分野ではゴルフ、格闘技を配信してきたが、今回の提携でサッカーと野球が新たに加わったことになる。パートナーが「SPOTV NOW」であった理由については、サッカー・野球ともに世界最高峰のリーグであるプレミアリーグとMLBという「魅力的なコンテンツの配信権を持つことが大前提でした」とする。

エンターテインメントとスポーツという両者の強みが生かし合えることも大きい。

LIVE SPORTS MEDIAの梅澤孝CEOは、「エンターテインメントを楽しむ生活導線の中にスポーツをいかに置くか、これが我々としてのテーマ」とする。スポーツの視聴者層は男性が多く、近年は特に年齢層が高くなってきている現状を指摘。新たなファン層をつかむことは、スポーツマーケットの拡大、スポーツの普及につながる。スポーツ専業である同社にとって「ドラマ、音楽、映画といったコンテンツを持つU-NEXTさんのお客様にスポーツを紹介できることにチャンスを感じました。スポーツ全体を盛り上げることが、スポーツの可能性を広げられるチャンスでもあります」と語る。

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■なぜスポーツ配信なのか

ではU-NEXTが今なぜスポーツの分野を拡大するのか。堤社長は配信サービス(OTT)でスポーツを楽しむ消費者市場の拡大を挙げる。

スポーツ専門のOTTであるDAZNが日本でローンチしたのは2016年。SPOTV NOWは2020シーズンからMLB配信をスタートしている。U-NEXTと経営統合したParaviは昨年、パリ・サンジェルマンの来日ツアーを配信した。そして、ABEMAによるカタールワールドカップ全試合配信で大会が盛り上がったことは記憶に新しい。3月23日には、DMMが「DMM×DAZNホーダイ」を発表した。

「配信を通じて、スポーツコンテンツを楽しむことがこの1、2年で活発になってきました。ある種当たり前になりつつあるタイミングだと感じています。世の中のモメンタムに合わせて、我々もOTT事業者として、積極的に魅力的なジャンルであるスポーツに取り組んでいきたいと2年前ぐらいから思っていました」

堤社長によると、同時にスポーツ側からの期待もあるという。

「ゴルフや格闘技含めていろんな団体さんと話をしても、OTTに対する期待を非常に感じます。 先ほど梅澤様がおっしゃっていた今後の成長の可能性も含めて、新しい若いユーザー層へのリーチ、アクセス含めた期待の温度感を感じています。そういった大きな流れの中で本日の発表に至りました」

配信サービスは群雄割拠となっているが、ユーザーが広くスポーツに接する機会が増え、その結果新たなファン層が拡大することは、スポーツの側にとっても望ましい。U-NEXTを通じて、エンタメ、スポーツ、双方の視聴者が行き来する機会の拡大に期待したい。

なお、U-NEXTの視聴は、月額会員(2,189円)が毎月もらえる1,200ポイントをSPOTV NOWの代金に充当できるため 、追加料金なく視聴が可能だ。また、U-NEXTはテレビでの視聴にも対応しているため、さまざまなスポーツコンテンツをテレビの大画面でも楽しめることになる。

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