トッテナムの一部サポーターグループは、ロベルト・デ・ゼルビ氏の監督就任に反対しているようだ。
今季はトーマス・フランク監督体制でスタートしたものの、深刻な成績不振で指揮官交代を決断したトッテナム。2月14日にイゴール・トゥドール監督が就任したが、プレミアリーグ5試合を戦って1分け4敗と勝利なし。現在降格圏と1ポイント差の17位に低迷している。
今季の深刻な不振に加えトゥドール監督の契約が今季限りであるため、トッテナムはシーズン終了後に再び指揮官交代を行うことが予想されている。そうした中、『The Athletic』など複数メディアは、マルセイユ指揮官辞任後にフリーとなっているデ・ゼルビ氏が有力な候補となっていることを伝えている。
しかし、トッテナムの一部サポーターグループはデ・ゼルビ氏の招聘を拒否している。クラブ公式のLGBTQ+サポーター団体である「Proud Lilywhites」、女性サポーターグループ「Women of the Lane」、そして人種・民族・文化遺産を尊重する団体「Spurs Reach」は、27日に明確に反対の立場を示している。特に「Proud Lilywhites」は、以下のように声明を発表した。
「監督は、どのような行動が許容されるかという点で非常に重要な役割を担っている。そうした立場にいる人間が、メイソン・グリーンウッドのような人物を公然と擁護し、起きたことを軽視するような言い方をするのは、重く受け止めるべきだ。我々はフットボールをより包括的で歓迎できるものにするための進歩を誇りに思っている。その進歩は重要であり、妥協することは許されない。完璧を求めているわけではないが、クラブが掲げる価値観を反映した説明責任、透明性、リーダーシップを求めたい。常に、共に。それには大きな意味があるはずだ。デ・ゼルビには、ノー」
■反発する理由
一部のサポーターグループが問題視するのは、デ・ゼルビ氏がマルセイユ時代に指導したグリーンウッドへの対応。同選手はマンチェスター・ユナイテッド在籍時の2022年1月31日、強姦と暴行の容疑で逮捕されると、翌日に性的暴行と殺害脅迫の容疑で再逮捕されることに。同年10月にも強姦未遂と傷害罪で起訴されている。すべて同一女性に対する犯行であり、2023年11月に裁判を受ける予定だったものの、2023年2月に英国検察庁が「主要証人の証言撤回と新たな証拠の発見」によって起訴を取り下げている。
マンチェスター・Uはグリーンウッドに活動停止処分を課したものの、起訴取り下げ後の2023年8月にトップチームに復帰させることを計画。しかし、世論の反発によって断念することに。その後、グリーンウッドは2023年9月にヘタフェにレンタルで加入して好成績を残し、2024年夏にマルセイユへ完全移籍している。この補強を強く推し進めたのが当時マルセイユを指揮していたデ・ゼルビ氏であり、獲得が正式発表される前には「彼の経歴は知らない」や「自分の息子のように擁護する」と公の場でコメント。在任期間中も何度も選手、そして人間としてグリーンウッドを高く評価し続けていた。これらの行動を、トッテナムの一部のサポーターグループは問題視。デ・ゼルビ氏の就任を拒絶しているようだ。
なお『The Athletic』は、デ・ゼルビ氏は今季中の現場復帰を考えておらず、シーズン終了後まで待つ意向だと伝えている。


