プレミアリーグは11日に第36節が行われ、トッテナムとクリスタル・パレスが対戦した。
今季はヨーロッパリーグ決勝まで進んだ16位トッテナムと、FAカップ決勝まで進んだ12位パレス。互いにカップ戦のファイナルを控える両チームが、トッテナム・ホットスパー・スタジアムで激突した。両チームが互いにメンバーを複数名入れ替え、トッテナムではソン・フンミンが、パレスでは鎌田大地がそれぞれベンチスタートになっている。
パレスは3分、右サイドからのクロスにミッチェルが合わせてチャンスを作る。すると8分、その勢いのままネットを揺らす。ショートカウンターからマテタのパスを受けたエゼが右に展開すると、フリーのムニョスがクロスを送り、最後はサールが押し込んだ。流れるような攻撃だったが、起点となったマテタの位置がオフサイドだったとしてゴールが無効に。パレスにとっては先制のチャンスを逃し、トッテナムにとっては判定に助けられた形となった。
一方のトッテナムは19分、直前のプレーで痛めたクルゼフスキが負傷交代。17歳MFモーアとの交代を余儀なくされた。25分にCKからマテタの決定機を許したが、この日先発のGKキンスキーが至近距離でファインセーブ。さらに、29分にはムニョスにバー直撃のシュートを打たれ、32分にはサールの決定機を作られ、その直後にもCKのピンチをGKキンスキーがなんとか抑えるなど、パレスに圧倒される時間が続く。43分にもCKからラクロワにネットを揺らされたが、直前のハンドで得点が無効に。
何度も決定機を作りながらなかなかゴールが奪えなかったパレスだが、前半アディショナルタイムについにこじ開ける。縦に速い攻撃でムニョスが右サイドに飛び出し、最後はエゼが押し込んだ。欲しかった先制点をようやく手にしたパレスが、1-0とリードして折り返す。
劣勢のトッテナムは、後半開始からベンタンクールに代えてビスマを投入、状況の打開を図る。しかし、次のゴールもパレスだった。49分、自陣深い位置からエゼが運んでカウンターを発動すると、右サイドのサールが切り替えしてクロス。最後はエゼが流し込んだ。26歳イングランド代表MFのこの日2点目で、アウェイチームが突き放した。
勢いに乗るパレスは、51分にも飛び出したマテタのシュートがGKを襲うなど、主導権を握って攻め込んでいく。苦しくなったトッテナムは、58分にソン・フンミンを投入。公式戦8試合ぶりに復帰した主将にゴールを託した。一方のパレスは、60分に3枚替えを敢行。エンケティア、チルウェル、そして鎌田大地を投入している。
その後もパレスのペースが続き、相手ゴールキックの場面でハイプレスから何度もボールを奪い返し、チャンスを量産していく。厳しい時間が続くトッテナムは、反撃の糸口を掴めないまま圧倒される。試合はこのまま終了し、パレスが2-0でトッテナムを下した。
この結果、敗れたトッテナムはこれでプレミアリーグでは初のシーズン20敗目に。21日のヨーロッパリーグ決勝に不安を残す形となった。一方のパレスは12勝目となり、17日に控えるFAカップ決勝に弾みをつけている。




