元ドイツ代表のMFトニ・クロース氏が、現在の代表チームには“知らない選手もいる”と明かした。弟のフェリックスと配信するポッドキャスト『Einfach mal Luppen』で語っている。
ユリアン・ナーゲルスマン監督率いるドイツ代表は、先日のワールドカップ欧州予選でスロバキア戦に0-2で敗れたものの、続く北アイルランド戦では苦戦の末、3-1で勝利。メンバー選考から実際のパフォーマンスまで、多くの課題が露呈した2連戦となった。
そんな代表チームの現状を受け、フェリックスは「このメンバーを見ると、今ほど簡単に代表選手になれた時代はなかった気がする」と指摘したうえで、トニに「今回呼ばれた中で、知らなかった選手もいたでしょ?」と問いかけると、トニは苦笑しながら「まあ、その通りだね。でも、それって僕が責められることかな?」と返した。
バイエルン・ミュンヘン、そしてレアル・マドリーで偉大なキャリアを築き、昨夏のユーロを最後に現役を退いたトニはさらに、ドイツ代表の選手層について「今のドイツには、国際レベルのトップ選手が50人もいるわけじゃない。ワールドクラスとなると、かなり厳しい」と分析。それでも希望は捨てていない。
「今のドイツは優勝候補とは言えないことを忘れてはいけない。他の国のほうが単純に強いからだ。でも、もしベストなメンバーが全員そろってコンディションも万全なら、十分な強みはあると思う」
さらにトニは、現時点での立ち位置を冷静に評価した。
「現状では、ワールドカップ優勝からはほど遠い。でも大会は今夏じゃなくて来年の夏だ。今は理想からほど遠いけど、来夏はまだ分からないよ。主力が戻ってくれれば…」
現在、ドイツ代表ではバイエルン・ミュンヘンのMFジャマル・ムシアラ、アーセナルのFWカイ・ハヴァーツ、ボルシア・ドルトムントのDFニコ・シュロッターベックら主力が負傷で離脱中。クロース氏は彼らの復帰に期待を寄せているようだ。
