Vinicius KuboGetty Images

久保建英が積極果敢なプレーも…ソシエダ、コパ準決勝1stレグを落とす。18歳エンドリッキの一撃でレアル・マドリー先勝

26日にコパ・デル・レイ準決勝1stレグ、レアル・ソシエダ対レアル・マドリーが行われ、1-0でマドリーの勝利に終わった。ソシエダMF久保建英は先発フル出場を果たしている。

4-4のド派手な打ち合いとなったバルセロナ対アトレティコ・マドリーの翌日に行われるコパ準決勝のもう一カードは、ソシエダ対マドリーだ。ソシエダのイマノル監督はラ・リーガ次節バルセロナ戦を累積警告で欠場する久保をはじめ、スビメンディ、ブライス、オヤルサバル、バレネチェアらフルメンバーを起用している。

対してマドリーのアンチェロッティ監督は、エンバペが親知らずの痛みが引かず欠場したほかロドリゴもベンチスタートとなり、エンドリッキ、ギュレルなど普段出場機会のない選手たちが先発する1.5軍編成。またモドリッチ、ルーカス・バスケス、バルベルデと在籍年数から決まる第1〜3キャプテンがいずれも出場しておらず、彼らの次に古株のヴィニシウスが初めてキャプテンマークを巻いている。

前半、ソシエダは後方からボールを繋ごうとするマドリーに対して、非常に高い強度のハイプレスを仕掛ける。そうして最初の決定機を迎えたのは久保だった。ビッグマッチでとにかく“燃える男”は4分、前線でのボール奪取からブライスとのワン・ツーでペナルティーエリア内右に侵入。少し厳しい角度ながら右足でシュートを放ったが、これはGKルニンにセーブされる。

その後もソシエダは激しいハイプレスによって、マドリーを自陣に押し込め続けた。が、試合展開などに関係なく、少ないチャンスに圧倒的クオリティーを込めて、ゴールをかっさらってしまうのがマドリーだ。18分、チャンピオンズリーグ&ラ・リーガ王者がスコアを動かした。

ヴィニシウスが自陣ペナルティーエリア近くで、攻撃参加したスビメンディからボールを奪取してカウンターを発動。左サイドのベリンガムが、まるで糸を引くような綺麗なロングボールを前線のエンドリッキに送ると、18歳FWはこれを巧みに胸トラップしてペナルティーエリア内に入り込み、左足アウトサイドのシュートでGKレミーロを破っている。

この失点への動揺から、少しプレス強度を落としたソシエダだったが、それでもめげずにゴールを目指す。しかしオヤルサバル、バレネチェアらが放ったシュートは、ことごとくルニンにセーブされる。また前半終了間際にはソシエダの過激サポーターが「ラウール・アセンシオ、ムエレテ(死ね)」とのチャントを歌い、主将ヴィニシウスが審判に抗議。そうしたチャントを止めるよう願う場内アナウンスがスピーカーから流れ、後味の悪い形で試合は折り返しを迎えた。

後半はソシエダがボールを保持して攻め込み、マドリーが速攻から追加点をうかがう展開(マドリーはハーフタイムにラウール・アセンシオがルーカス・バスケスと交代。L・バスケスがキャプテンマークを巻く)。ソシエダは48分、オヤルサバル、久保と立て続けにシュートを放ったものの、どちらもルニンの好守に遭う。対するマドリーは51分、速攻からエンドリッキが決定機を迎えたが、暴力的とも形容できるそのシュートは、クロスバーに直撃している。

ソシエダはその後も、右サイドから積極果敢にドリブルで切れ込む久保らのチャンスメイクで同点ゴールを目指すも、マドリーの守備が堅い。75分を過ぎると序盤から仕掛け続けたハイプレスによる消耗も目立ち始めた。その一方でマドリーもベリンガムらが迎える決定機を決め切れず、試合は1点差のまま進んでいく。

95分には久保がペナルティーエリア内でメンディに倒されたとアピールしたが、スペインのテレビやメディアが「ダイブに見える」と指摘するプレーはPKにならず(この試合の久保は積極的ではあったものの全体的なプレー精度は高くなかった)。結局、後半はゴールが生まれぬまま終了のホイッスルが吹かれ、マドリーがエンドリッキの決めたゴールを守り切る形で先勝している。なお、終了間際には久保とセバージョスのヒザとヒザが接触し、その場で倒れ込んだセバージョスが涙を流して治療を受ける場面も。大事に至らなければいいのだが……。

マドリーホームの2ndレグは、4月1日に行われる。

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