Takefusa KuboGetty Images

久保建英は恩師が仕向けた徹底マークに苦しむ。レアル・ソシエダがオサスナ戦を落としてラ・リーガ3連敗…欧州カップ出場遠のく

2日のラ・リーガ第22節、レアル・ソシエダは敵地エル・サダールでのオサスナ戦を1-2で落とした。日本代表MF久保建英は先発出場を果たし、78分にピッチを下がっている。

先週のミッドウィーク、ヨーロッパリーグのPAOK戦(2-0)で公式戦3連敗から勝利を取り戻したソシエダ(ヨーロッパリーグは決勝Tプレーオフに進出してミッティランと対戦)。イマノル監督はラ・リーガでも2試合ぶりに白星をつかむべく、PAOK戦では温存策でベンチスタートとした久保、アランブル、スベルディア、オヤルサバルを先発復帰させている。

前半、ソシエダは立ち上がりに勢いよく攻撃を仕掛ける。いつも通り右ウィングを務める久保は攻撃の起点になろうとしたが、彼のマジョルカ時代の恩師ビセンテ・モレノ監督はやはり2枚のマークをつけてそのプレーを封じようと試みた。とりわけ“ファイター”として知られる左サイドバックのフアン・クルスは、圧倒的な個の力を有する日本人MFを絶対止めるという気概を感じさせる。一度は久保の深いフェイントに態勢を崩して地面に倒れたが、そのまま頭をスイングさせて転がったボールをクリアするというガッツを見せていた。

攻勢を見せるソシエダだったものの、しかし決定機の数自体は少なかった。29分にはボックス内左のオヤルサバルが対角線上にシュートを放つも、これは枠の左へ。その際、ゴール前に詰めていた久保はパスが来れば押し込むだけという位置におり、背番号10に不満のジェスチャーを見せていた。

30分を過ぎるとソシエダのペースが落ち、オサスナが反撃。すると34分、エル・サダールに歓喜をもたらす先制点が生まれた。ペナルティーエリア手前、オサスナの天才選手アイマール・オロスが3人に囲まれながらもスルーパスを出し、エリア内左でこれを受けたブディミル(久保のマジョルカ時代の元チームメートだ)が、厳しい角度ながらも左足のシュートでニアサイドを破っている。

1点ビハインドで前半を終えたソシエダは、後半再び攻勢に出たが、チャンスを物にすることができない。51分にはボックス内右の久保が左足でグラウンダーのシュートを放ったが、これはコースが甘く、スペイン代表GKセルヒオ・エレーラに右足で弾かれてしまった。

対するオサスナは60分、ボックス内でブディミルがGKレミーロに倒されてPKの判定を得るが、これはVAR介入後にPKを取るほどの接触ではないとして取り消しに。ソシエダは九死に一生を得たが、命は少し伸びただけだった……。74分、オサスナが追加点を獲得。ルベン・ガルシアがサイドを突破してクロスを送り、ブディミルがヘディングシュートでこの日2点目を決めている。 

2点差とされたイマノル監督は78分に3枚交代カードを切り、久保、オヤルサバル、スベルディアを下げてエルストンド、ベッカー、ザハリャンを投入。久保は終始フアン・クルスらのマークに苦しんでドリブルよりパスを選択することが多く、また決定機を手にしてもそれを生かすことはできず、悔しい試合となってしまった。

ソシエダは94分、ベッカーのクロスから同じく途中出場のオスカールソンがネットを揺らして1点を返す(アイスランド代表FWはここ2試合で3得点)。が、反撃はここまで。1点ビハインドのまま試合終了のホイッスルを迎えることになった。ラ・リーガ3連敗、ここ5試合では1勝4敗と低調なソシエダは、勝ち点28のままで順位を10位に落とした。カンファンレンスリーグ出場圏6位ラージョとは勝ち点4差、EL出場圏5位ビジャレアルとは9差、チャンピオンズリーグ出場圏4位アトレティック・クルブとは12差と、欧州カップ出場という目標の達成は次第に難しくなっている。

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