20日のラ・リーガ第17節、レアル・ソシエダは敵地シウター・デ・バレンシアでのレバンテ戦を1-1のドローで終えた。MF久保建英は試合後、チームの栄養士イオン・ゴメス氏の回復を願っている。
久保はこの試合の前半ATにチームの先制点を記録。カウンターからFWゲデスが左サイドを突破してクロスを送ると、ペナルティーエリア内右でフリーとなっていた日本人MFが、高く跳び上がってヘディングシュート。ボールは日本人MFの近くまで詰めていたレバンテGKライアンから離れる軌道を取り、枠内左に収まった。
久保にとって今季のゴールは、8月16日に行われたラ・リーガ第1節バレンシア戦(1-1)以来。今季ラ・リーガ成績を14試合2得点1アシストとした。
なお久保はゴール直後、アウェー席に駆け寄って、病気に苦しんでいるというイオン氏への激励のメッセージが記されたTシャツを披露。また、これまで低調なプレーが続いていたためか、両手を合わせてサポーターに謝罪をしていた。
試合後、スペイン『モビスタール・プルス』とのインタビューに応じた久保は、イオン氏について問われて次のように返答した。
「イオンに捧げるものでした。詳細は避けますが、今、彼はとても苦しんでいます。フットボールファミリーの一員である彼の回復を願っていますし、再びあの笑顔を見ることができたらと思います」
久保のゴールで先制したソシエダだが、後半ATにPKを献上して最終的に勝ち点1を分け合った。
「ときには終了間際の同点に喜びもしますが、今日は違う側に回ることになりました。1-0の状況で、もっと前に勝負を決められたはずでしたが、相手も追いつくチャンスを手にしていましたね。結局、勝ち点2を逃すことになってしまいました」
ただ、久保個人のキレは戻ってきているようだ。左足首の負傷から長らく低調だった久保だが、この試合では好プレーを連発して、ファン投票によるMOM(マン・オブ・ザ・マッチ)にも選出されている。
「個人的なことを言えば、感覚的にはどんどん良くなっています。このままチームを助けていけることを願っています。早く下位から脱出しなければならないので」
先にセルヒオ・フランシスコ監督を成績不振で解任したソシエダ。現在はBチームのジョン・アンソテギ監督が暫定的にトップチームを率いているが、久保は同指揮官に感謝の言葉を伝えている。
「僕たちはどうなるかは知りません。現時点で僕たちの監督はジョンです。クラブはクソみたいな状況でしたが、彼はどん底の僕たちを引き上げてようとしてくれています。(アンソテギ監督が率いた)2試合で僕たちはしっかり競いました。2試合目は勝てなかったですが、僕たちはジョン、イマノル、次に来る監督に絶対的に従います」
なおソシエダの新監督は、シュトゥットガルトやホッフェンハイムを率いたペッレグリーノ・マタラッツォ氏になることが濃厚の模様。同氏は高強度のハイプレスフットボールを実践することで知られている。


