U-24日本代表として東京五輪を戦うことになる久保建英。そんな20歳MFの現在地を、『Goal』スペイン版ジャーナリストであるリク・シャルマ氏と、『マルカ』フアンカル・ナバセラダ記者が分析している。
シャルマ氏は、2019-20シーズンにマジョルカでプレーしていた久保を「シーズン中に傑出した選手の1人だった」と評価しつつ、昨シーズンに言及。「ウナイ・エメリ率いるビジャレアルがトロフィーを手にした時、残念ながら久保の姿はなかった」とし、さらに「ヘタフェでもうまくいかず、久保は来季に向けて厄介な立場に立たされている」と分析した。
またナバセラダ記者は、昨季のヘタフェでのプレーに注目。「結局の所、久保のスタイルはホセ・ボルダラス(監督)のスタイルと違う部分では常に目立っていた」と指摘。「ヘタフェ最後の1週間では残留に導くゴールを決め、輝きを放った。だが、非常に一貫性に欠けるものだった。良い瞬間もあったが、全体的にはネガティブだっただろう」と綴っている。
■将来を決めるオリンピック
そんな中で、久保は日本に金メダルをもたらすためにオリンピックを戦う。シャルマ氏は、「20歳となった今、キャリアが停滞していないことを世界に証明するためのきっかけになるだろう。久保はオリンピック男子サッカーにおける日本代表の広告塔であり、スペイン、ブラジル、アルゼンチン、そしてカルロ・アンチェロッティ新監督を驚かせようとしているのだ」との見解を述べつつ、大きな期待を寄せた。
「(昨季は)苦しんだ久保だが、オリンピックを機にさらなる飛躍を目指す。母国へ戻り、ベストコンディションを取り戻すことが出来るかもしれない。大会前の親善試合(U-24スペイン戦)、堂安律のゴールをアシストした彼は、チームで最も印象的なパフォーマンスを見せていた」
「残念ながらファンはスタジアムに入れないが、久保は日本中から応援があることを知っている。1968年以来、メダルのない日本。その歴史を覆すのは、彼自身の未来を変えるだろう」
「新たに昇格したマジョルカ他、レアル・ソシエダも大会終了後のレンタルを検討しているようだ。同クラブでマルティン・ウーデゴールの成長を目の当たりにしている彼にとっても、マドリーにとっても、魅力的な選択肢だ」
「とはいえ、まずはオリンピックだ。そこでメダルを獲得して、バルデベバス(レアル・マドリー練習場)へ凱旋し、新たなステップを模索したい」
