28日のラ・リーガ第7節、バルセロナ対レアル・ソシエダは2-1でバルセロナの勝利に終わった。ソシエダMF久保建英は今季2回目のベンチスタートとなり、57分から出場している。
今季全勝を貫いてきたレアル・マドリーがアトレティコに敗れたために、首位に浮上するチャンスを手にしたバルセロナと、前節マジョルカ戦(1-0)で今季初勝利を飾ったソシエダの対戦。ソシエダのセルヒオ・フランシスコ監督は、言わば“敗戦して当然”の一戦のためか複数のメンバーを変更した。
ソシエダ指揮官はソレール、ブライス・メンデス、そして足首に問題も抱えているためか久保をベンチに置いて、中盤から前線にかけてのスタメンはMF(右から)トゥリエンテス、ゴロチャテギ、パブロ・マリン、FWゲデス、オヤルサバル、バレネチェアとしている。久保は日本代表で足首を痛めた直後の第4節レアル・マドリード戦(●1-2)に続いて、2回目のベンチスタートとなった。またこの試合のアップ中にはアランブルが負傷し、オドリオソラが右サイドバックを務めている。
対してバルセロナのフリック監督も、ミッドウィークのチャンピオンズリーグ・PSG戦を見据えてローテーションを採用。下部組織所属の17歳ドロをトップチームデビューさせたほか、ルーニーを右ウィングで起用し、1トップはフェランではなくレヴァンドフスキとした。全スタメンはGKシュチェスニー、DFクンデ、アラウホ、クリステンセン、ジェラール、MF後列フレンキー・デ・ヨング、ぺドリ、前列ルーニー、ドロ、ラッシュフォード、FWレヴァンドフスキ。
この試合の前半、ボールを保持したのはバルセロナだったが、割り切って守備を重視するソシエダ相手になかなかチャンスを生み出せない。すると31分、予想に反してソシエダが先制点を記録。ペナルティーエリア内左のバレネチェアが、クンデとの1対1で縦に抜けてからボールを折り返すと、オドリオソラが右足のシュートでネットを揺らした。アランブルの代わりに出場したオドリオソラは、見事チャンスを生かした格好だ。
対して、ビハインドを負ったバルセロナは、慣れないスタメンから連係がチグハグなところもあり、ぺドリの個人技を生かした攻撃に終始。それでも44分、セットプレーから何とか同点に追いついた。左CKの場面、ラッシュフォードが放ったクロスにニアのクンデが頭で合わせて、ネットを揺らしている。前半は1-1で終了した。
迎えた後半もバルセロナがボールを持って攻め込み、ソシエダが堅守を見せる状況は変わらない。フランシスコ監督は57分に交代カードを切り、オドリオソラ、ゲデスを下げてセルヒオ・ゴメス、久保を投入。対してフリック監督は、同じタイミングでルーニーを下げて負傷明けのヤマルをピッチに立たせた。
そして両チームが交代カードを切った直後、次のゴールが生まれる。決めたのはバルセロナ、導いたのはヤマルだった。ペナルティーエリア内右でボールを保持したバルセロナの10番は、セルヒオ・ゴメスを一瞬の加速で抜き去ってから右足で柔らかいクロス。このボールからレヴァンドフスキがヘディングシュートを決めている(今季4点目)。
その後も試合はバルセロナペースで進み、ヤマルが圧倒的な個人技で観客を沸かせていく。対してソシエダは攻撃の回数が少なく、久保の存在感も希薄だった。72分には久保の浮き球から出場したばかりのブライスが右サイドを抜け出し、ペナルティーエリア内でリターンを受けた日本人FWが左足でシュートを放った。だがボールは右ポストに直撃し、なおかつブライスがオフサイドポジションだった。直後にはヤマルが冷静なシュートでゴールネットを揺らすも、こちらもオフサイドを取られている。
ソシエダは84分、久保が同点に追いつく絶好機を手にした。カウンターから左サイドのオヤルサバルがグラウンダーのクロスを送ると、ペナルティーエリア内でフリーとなっていた背番号14が左足でダイレクトシュート。だが強烈なボールはクロスバーに直撃し、久保は再び決定力不足を露呈してしまった。
結局、試合はバルセロナが1点をリードしたまま終了のホイッスルが吹かれた。今季成績を6勝1分けとしたバルセロナは、レアル・マドリーに勝ち点2差をつけて首位に浮上。1勝2分け4敗で勝ち点5のソシエダは、17位に沈んでいる






