spain morocco pk(C)Getty Images

モロッコが新たな歴史を作る!PK戦に及ぶ死闘でスペイン下し、史上初のベスト8進出

カタール・ワールドカップは6日に決勝トーナメント1回戦が行われ、モロッコ代表とスペイン代表が対戦した。

グループステージで優勝候補ベルギーを下すなど、首位通過で世界中に衝撃を与えたモロッコ。史上初のベスト8を目指し、シイェシュやハキミ、エン=ネシリらベストメンバーで大一番に臨んだ。対するは、日本に敗れてグループE2位通過となったスペイン。優勝した2010年大会以来の8強進出へ向け、主将ブスケツやペドリ、ガビら主力を起用。また右サイドバックにマルコス・ジョレンテを初先発させた。

試合は戦前の予想通りスペインがボールを保持、モロッコがコンパクトな陣形で構える展開に。ボールを持つ度に強烈なブーイングを浴びる中、スペインはなかなか相手守備陣系を動かせない。一方のモロッコは奪ってからの素早いカウンターを狙い、10分にはゴール手前でFKを獲得。ハキミのキックはわずかに枠の上へ外れた。モロッコは堅守とGKボノからのビルドアップ、前方への強烈な勢いでスペインを苦しめる。しかし25分、スペインはビルドアップをカットしガビがシュート(判定はオフサイド)。その直後にもアセンシオが際どいシュートを放った。その後もスタンドの強烈な後押しを受けるモロッコは、ボールを持たれながらも急所は抑える守備でスペインに決定機を許さない。42分、ブファルがボックス内で相手を剥がしてクロスを送るが、アゲルドのヘッドは枠の上へ。それでも、堅守と大歓声からリズムを作ったモロッコがペースを掴んで前半を折り返す。

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後半序盤はスペインが敵陣ボックス付近でボールを回す時間が増えるが、モロッコも鋭いカウンターで相手を脅かす。スペインは55分、サイド深い位置のFKからオルモのシュートが枠をとらえる。しかし、なかなかチャンスまで至らない。ルイス・エンリケ監督は63分、ガビとアセンシオを下げてソレールとモラタを投入。勝負に出る。一方のモロッコは66分、ブファルに代えてエザルズリをピッチに送り出した。70分を過ぎても膠着状態は続き、互いにシュートにもいけない時間が続く。スペインはさらに76分にフェラン・トーレスを下げ、ニコ・ウィリアムズを投入。攻撃的なカードを切る。すると80分にはオルモ、82分にはモラタとニコの仕掛けからビッグチャンス。じりじりとゴールに迫る。押し込まれるモロッコは、その直後に3枚替え。さらにアゲルドの負傷により、エルヤミクを投入している。スペインは後半アディショナルタイム、オルモのFKが直接枠へ向かうが、GKボノがファインセーブで弾き出した。

しかし試合は90分間で決着がつかず。死力を尽くした両者は一歩も譲らず、延長戦に突入する。モロッコは95分、アムラバトのボールにシェディラが抜け出したが、ここはオフサイドの判定。対するスペインは97分、アルバとオルモに代えてファティとバルデを投入。左サイドをバルセロナ所属の2人に託す。するとサイド深い位置を取ることに成功し、ボックス内に人数をかけた厚みのある攻撃でゴールを予感させるプレーが増えていく。

モロッコは103分、ショートカウンターからボックス中央に侵入し、シェディラにこの日最大の決定機。しかしGKウナイ・シモンのファインセーブに止められる。115分にもカウンターからシェディラがボックスまで侵入したが、スペイン必死の守備でシュートは打てない。終了間際はオープンな展開となり両者チャンスを迎えたが、ゴールは生まれない。スペインはPK戦を見据えてニコを下げ、サラビアを投入。モロッコはウナヒを代えてバヌンを入れた。結局120分でも決着つかず、試合の行方はPK戦へ委ねられる。

互いに円陣を組んでチームを鼓舞して迎えたPK戦。先攻のモロッコは1人目が成功、しかしスペインは1人目サラビアがポストに当ててしまう。モロッコは2人目も成功し、スペイン2人目ソレールのキックをボノがストップ。スペインGKウナイ・シモンも、モロッコ3人目をセーブした。だが、ブスケツのキックもGKボノが完ぺきにセーブ。モロッコは4人目ハキミが成功。守護神の大活躍で、モロッコがPK戦を3-0で制した。

この結果、モロッコは1986年大会の16強を上回り、史上初のベスト8進出。準々決勝では、ポルトガルとスイスの勝者と対戦する。

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