Rubiales de la fuenteGetty Images

スペインサッカー連盟会長の「私は辞めない。キスには同意があった」発言に拍手したスペイン男子&女子代表監督…その翌日に「建前なしに会長を非難する」

スペイン男子代表のルイス・デ・ラ・フエンテ監督と同女子代表のホルヘ・ビルダ監督が、女子代表選手MFジェニファー・エルモーソの口にキスをしたスペインサッカー連盟(RFEF)のルイス・ルビアレス会長を非難した。

ルビアレスは会長は25日のRFEFの臨時総会で辞任することが確実視されていたが、そうした報道とは真逆に、総会で今後もRFEF会長の座に居座り続ける意思を表明していた。

「私は辞めない。私は辞めない。私は辞めない。私は辞めない。私が何をしたというんだ? 同意のあった口先が触ったキスだけで私をここからつまみ出そうとするのか? 私は最後まで闘っていく」

「あれは自然な流れで、互いに同意の上で行われたことだった。私たちは(女子ワールドカップ開催中)約1カ月にわたって家族として過ごした。そしてあの表彰式で、ジェニは私を地面から持ち上げた。私の両手に腰を回してね。鮮明には覚えていないが、私を持ち上げて、ほとんど落ちそうになって、私を下ろしてからもう一度抱き合った。彼女は両腕を上げて私の体を近づけ、二人して抱き締め合ったんだ」

「私が『(決勝でエルモーソが失敗した)PKのことは忘れるんだ。君がいなければこのワールドカップは勝ち取れなかった』と語りかけると、彼女は『あなたはクラック(名手の意)ね』と返答した。そして私が『バードキス(口先だけのキス)でも?』と語りかけると、彼女は『OKよ』と言ったんだ」

ルビアレス会長の辞任の拒否や一連の発言は大きなバッシングを浴びることになり(エルモーソは同意があったことを完全否定)、スペイン政府のスポーツ上級委員会(CSD)は総会の同日に、ルビアレス会長の職務を停止すべく動き出したことを発表。そしてその翌日、CSDに先んじて、ルビアレス会長の懲戒手続きを始めていた世界サッカー連盟(FIFA)がFIFA規律規程第51条を行使することにより、暫定措置ながら同会長に対して職務停止処分を科している。

総会で異様な光景として扱われたのが、ルビアレス会長のスピーチ中にRFEF関係者が何度も喝采を送っていたことだった。とりわけデ・ラ・フエンテ監督とビルダ監督、またU-19スペイン女子代表のソニア・ベルムデスがルビアレス会長に拍手をしていたことは大きな物議を醸すことになったが、FIFAが処分を科した直後、3人は声明を発表してルビアレス会長を非難する側に回っている。

デ・ラ・フエンテ監督とビルダ監督は、ルビアレス会長及び彼の行為を「建前なく非難する」と明言。デ・ラ・フエンテ監督は「ルビアレスにまつわる今回の出来事は最低限の行儀作法も表していない。スペイン・フットボールを代表する人間として模範的でも適切でもなかった」と記し、その一方でビルダ監督は「スペイン女子フットボールの成功が、これまでの私たちの最高幹部であったルビアレスの不適切な行為に害されたことを悲しく思う」「進歩していく私たちの社会で、どんな男尊女卑の姿勢も私は建前なく非難する」との見解を示した。

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