20230402_Jose_Mourinho(C)Getty images

モウリーニョ、敵将への人種差別チャントを制止…伊スポーツ界トップから称賛の嵐

ローマの指揮官ジョゼ・モウリーニョの振る舞いに、イタリアのスポーツ界のトップから称賛の声が届いた。イタリア紙『ガゼッタ・デロ・スポルト』が3日、伝えている。

2日に行われたセリエA第27節のローマ対サンプドリアにおいて、一部のローマサポーターがセルビア人指揮官デヤン・スタンコヴィッチに対して人種差別的なチャントを浴びせる一幕があった。するとモウリーニョは、インテル時代の教え子を守るために、自陣のサポーターに対してジェスチャーでチャントを制止。試合終了後、サンプドリア指揮官は「私はジンガロ(ジプシーの意味で東欧出身の者に対する蔑称)であることを誇りに思う」と述べ、自らのルーツに胸を張った一方、恩師モウリーニョに対する謝意を述べた。

スタジアム内における人種差別が絶えないセリエA。モウリーニョ振る舞いは、この問題に一石を投じる重要な一歩となった。イタリアオリンピック委員会(CONI)のジョヴァンニ・マラゴ会長も、ピエロ・ダルダネッロ記者賞の授賞式に出席した際、ローマ指揮官を称えた。「モウリーニョの行為は、メディアへの影響力や象徴的な意味においても、興味深く、教育上ためになるものであった」と指摘した。

また、アンドレア・アボーディスポーツ大臣も、スタンコヴィッチに対するチャントだけでなく、ナポリサポーターの乱闘に触れつつ、自身の公式ツイッターを更新。「ピッチやスタジアムの観客席における努力を証明するためにも、リスペクトがあらゆるユニフォームへと浸透して欲しい。ファンの安全を危険にさらすようなクルヴァにおける犯罪行為に近い乱闘や、人種差別的なチャントは受け入れられない」と述べた。

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