フランクフルトがフライブルクの堂安律を獲得するためには、いくつかの課題をクリアする必要がありそうだ。ドイツ誌『キッカー』のフランクフルト番記者が見解を示している。
今年に入ってから、堂安に関心を寄せていると継続的に報じられてきたフランクフルト。しかし、各クラブが新シーズンに向けて始動するなか、一時は実現が濃厚とも報じられた27歳の日本代表MFのフランクフルト行きの報道は、ややトーンダウンしている。最近では、マインツからFWヨナタン・ブルカルトを基本移籍金2100万~2300万ユーロで獲得したクラブが、1億ユーロの移籍金が期待されるFWウーゴ・エキティケを売却しない限り、ブルカルトと同程度の資金が必要とされる堂安の獲得には動けないと伝えられている。
『キッカー』の記者は、FWイゴール・マタノヴィッチ(→フライブルク)やFWナッチョ・フェリ(→ウエステルロー)の移籍などで約900万ユーロを得たフランクフルトが、さらに戦力の整理に取り組む必要があると強調。構想外とされているMFエリック・ジュニオール・ディナ・エビンベをはじめ、DFニールス・エンククやMFマフムード・ダフード、昨季レンタルに出されていたDFアウレリオ・ブタやDFフルボイェ・スモルチッチら計5選手を放出すれば、1000万ユーロ以上の移籍金収入が見込めるという。
同記者は続けて、「これらの収入を堂安の獲得に再投資することが可能だ」と指摘。とはいえ、「フライブルクのウイングは依然として補強候補ではあるが、決して安価ではない。フライブルクが2000万ユーロを下回る移籍金に応じる可能性は低いだろう。現実的な金額ではあるが、フランクフルトにとってはかなりの大金でもある」と述べ、仮に選手本人との合意に至っても、クラブ間の交渉が難航する可能性があるとした。
さらに、エキティケを希望額で売却できた場合には「強化部長であるマルクス・クレッシェ取締役の行動範囲が大きく広がるだろう」と説明。「堂安に加え、もう1人のストライカー、さらにはエリェス・スキリの“アップグレード版”となる守備的MFの獲得も視野に入る可能性がある」としつつも、「ただ、それはまだ先の話だ。水曜日にはエキティケが通常通りトレーニングに参加していた」として、大型移籍が差し迫っている様子は見られなかったと報じている。
一方、フライブルクは9日、クラブ公式インスタグラムを更新。練習の様子を写した複数の写真を投稿し、その中には笑顔でトレーニングに参加する堂安の姿もあった。特別休暇が与えられていたウイングだが、その練習合流を受け、残留を望むファンから多くのコメントが寄せられている。




