フライブルクの日本代表MF堂安律のフランクフルト移籍について、ドイツ誌『キッカー』が分析している。
フライブルクでの3年目となった今季、10ゴール8アシストという成績を収めた他、守備面での貢献も含めて絶対的な存在感を発揮した堂安。そんな日本代表MFは以前から今夏のステップアップが濃厚と伝えられており、これまでフランクフルトやボルシア・ドルトムント、バイエルン・ミュンヘン、さらにはプレミアリーグやセリエAのクラブからの関心も報じられてきた。
中でも『ビルト』は、27歳の日本代表MFのフランクフルト移籍を有力視する記事を繰り返し掲載。同紙のフランクフルト担当記者によれば、クラブ強化担当のマルクス・クレッシェ取締役が堂安の獲得を熱望しており、選手側も移籍に前向きだという。
しかしながら、現状はやや異なるかもしれない。『キッカー』の担当記者は、フランクフルトが狙っているとされるマインツのドイツ代表FWヨナタン・ブルカルトや、コペンハーゲンのデンマーク代表の若手MFヴィクトル・フローホルトらに関する動きを分析する中で、堂安についても言及。ブルカルトについては、クレッシェ氏がマインツの要求額との隔たりを乗り越えて合意に至ると予想している一方で、フローホルトについては今夏の獲得を断念したとされている。そして堂安については、次のように伝えた。
「堂安律をめぐる動向は、まったくの白紙の状態だ。SCフライブルクに所属するこの日本人選手は、アイントラハト・フランクフルトからの関心を以前から把握しているものの、未だに決断には至っていない。クレッシェは、堂安からの何らかのサインを待っており、それを受けて初めてフライブルクとの交渉に臨める状況だ。ただしその交渉は、ブルカルトのケースと同様、簡単には進まない可能性がある。一方のフライブルクは、最近成長が停滞しているフランクフルトの長身FWイゴール・マタノヴィッチに関心を示している」
これまで『ビルト』は、フランクフルトが移籍金1500万~1700万ユーロ(約25億4000万~28億7000万円)を検討している一方で、フライブルクの要求額が最低でも2000万ユーロ(約33億8000万円)と報じていた。しかし、移籍市場においてより慎重な報道で知られる『キッカー』は、堂安本人がすぐに個人合意に達するほどにはフランクフルト移籍に前向きではない可能性を示唆している。




