KuboGetty Images

ソシエダ、ヘタフェ戦を0-3で落として3連敗。久保建英は圧倒的な怪物ぶりを発揮…一人気を吐いてほぼすべてのチャンスを創出

26日のラ・リーガ第21節、レアル・ソシエダは本拠地レアレ・アレナでのヘタフェ戦を0-3で落とした。MF久保建英は先発フル出場を果たし、チームの攻撃を引っ張っている。

前節バレンシア戦(0-1)、そしてヨーロッパリーグ・リーグフェーズ第7節ラツィオ戦(0-3)と連敗を喫したソシエダ。ただ前半の内にアイエンが退場して3失点を許したラツィオ戦で、イマノル監督はハーフタイムに久保、オヤルサバル、スビメンディをピッチから下げるという大胆な決断を下している。彼ら主力3人はこの超過密日程の中で、ある程度体力を温存しながらこのヘタフェ戦を迎えられることになった。

前半立ち上がり、主導権を握ったのはボルダラス監督率いるヘタフェ。久保の古巣はソシエダ陣地で試合を進め、ボールを奪われたら激しいプレッシングですぐに奪い返し、再び自分たちのターンとしていった。ソシエダは狙い通りの試合運びを見せられていなかったのは、イマノル監督の苦虫を噛み潰したような表情がありありと物語っていた。

だがソシエダは、一人の怪物が局面を変えてしまった。この2チームの中ではもちろんのこと、ラ・リーガ全体でもレアル・マドリーやバルセロナを中心に数えるほどしかいない才能の持ち主、久保である。

久保はそのとびっきりの個人技でソシエダに流れを引き寄せた。まず33分、ヘタフェの左サイドバック、ディエゴ・リコと相対すると圧倒的なスピードで縦に突破。ゴールライン際まで突き進んでから右足でグラウンダーのクロスを送ったが、これには誰も合わせることができなかった。レアレ・アレナがこの試合初めて、ソシエダの攻撃に沸いた場面だった。

久保はさらに38分にも観客にも叫び声を上げさせる。再び右サイドを突破してボックス内右に侵入すると、ファーを狙い右足でふわっとしたクロス。このボールにオヤルサバルが頭で合わせたものの、これはゴールラインを割る前にGKソリアにキャッチされている。

久保はヘタフェにとって脅威的な存在となり、43分にタッチライン際でボールを持った際にはDF3枚を引き寄せた。すると日本人MFは冷静に、内側のレーンを走るトゥリエンテスにスルーパス。ゴールライン近くまで突き進んだトゥリエンテスのクロスから、今度はスベルディアがヘディングシュートを放ったが、これもソリアのセーブに遭っている。前半はスコアレスのまま終了。ソシエダのチャンスは、すべて久保から生まれたものだった。

迎えた後半もヘタフェがソシエダ陣地で試合を進め、ソシエダが前半より回数は少なくなったが、久保に頼った攻撃で反撃する展開は変わらず。ヘタフェは65分、ボックス内でリコがオラサガスティに倒されてPKの判定を得る。が、これはオンフィールドレビューの結果取り消しとなった。

絶好機を逸したヘタフェだが、しかしその後立て続けにゴールを決めた。まず72分、マジョルカのシュートをGKレミーロが跳ね返すと、そのこぼれ球をウチェが押し込んで先制。その2分後にはコバのクロスからカルレス・ペレスが追加点を記録している。

いきなり2点のビハインドを負ったソシエダは、久保が奮闘。79分にはボックス内左からシュートを放つが、これはソリアの正面に。また81分には久保のクロスからオスカールソンがヘディングシュートを放ったものの、またもヘタフェ守護神にセーブされている。ソシエダがなかなかゴールを決められずにいると、ヘタフェが85分にカルレス・ペレスのこの日2点目を決めてダメ押し(再びコバのクロスからヘディングシュート)。その後、意地の攻撃を仕掛けるソシエダは、97分にボックス内左の久保が左足でシュートを打ったが、これはサイドネットを揺らすのみに。結局ホームチームは1点も返すことができず、3点差であえなく敗戦している。

公式戦3連敗、ラ・リーガ2連敗のソシエダは勝ち点を28から伸ばせず、9位に順位を落とした。なお、ファン投票によるこの試合のラ・リーガのMVPはヘタフェのウチェに。候補4人の得票率はウチェ(48%)、久保(22%)、マジョラル(19%)、カルレス・ペレス(11%)と、唯一ソシエダでノミネートされた久保は2位となっている。

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