Takefusa KuboGetty Images

久保建英、国王杯優勝の夢破れる。レアル・ソシエダがPK戦の末にマジョルカに敗戦…惜しくも決勝進出ならず

27日に行われたコパ・デル・レイ(スペイン国王杯)準決勝セカンドレグ、レアル・ソシエダ対マジョルカは120分間を1-1で終えて、PK戦5-4でマジョルカが決勝進出を果たした。古巣との対戦となったソシエダMF久保建英は先発出場を果たし、延長戦前半の途中までプレーしている。

マジョルカ本拠地ソン・モッシュでのファーストレグを0-0で終えていたこの対戦。ソシエダ本拠地レアレ・アレナで行われたセカンドレグもファーストレグに続き、ソシエダがボールを保持してゴールを狙い、マジョルカが堅守速攻で応戦する展開となる。

いつものように右ウィングとしてプレーする久保はというと、コペテやライージョの徹底マークに遭って、やはり自由にプレーすることを許されなかった。久保の自由を奪い、ソシエダの攻撃の勢いを削いだアギーレ監督のマジョルカは、40分の速攻からこの試合の初の決定機を手に。しかしアブドンが放ったシュートはわずかに枠を外れる。

対するソシエダも、44分に千載一遇のチャンスを迎えた。久保のスルーパスからペナルティーエリア内右に侵入したスビメンディがクロスを送ると、ライージョのハンドを誘発してPK判定に。しかしながらキッカーのブライス・メンデスが放ったシュートは、GKグライフのセーブに遭った。前半は0-0のまま終了する。

後半、ファーストレグ合わせて140分近く動かなかったスコアがついに動いた。動かしたのは、マジョルカ。50分、左サイドを突破したジャウメ・コスタのクロスから、ジョバンニ・ゴンサレスがヘディングシュートでネットを揺らしている。

ビハインドを負ったソシエダは、久保がこれまで以上の気負いを見せてドリブル&クロスでチャンスを供給。だが最後のところで連係と精度を欠いて、ゴールの可能性を感じさせるまでには至らない。また64分にはマジョルカに速攻を仕掛けられ、ラリンがGKレミーロと1対1となる決定機を許したものの、ボールはわずかに枠を外れている。

0-2にされることなく何とか一命を取りとめたソシエダは、71分に1-1とすることに成功。ゴールを決めたのは、63分にザハリャンとの交代でピッチに立っていた負傷明けのエース、オヤルサバルだった。背番号10はB・メンデスのスルーパスからペナルティーエリア内に入り込み、右足のシュートでグライフを破っている。

ついに同点に追いついたソシエダはその後、久保のクロス、プレースキックから逆転ゴールを目指すもシュートを決められず。マジョルカも速攻からのチャンスを逸し、試合は1-1のまま90分間を終えて延長戦に突入している。

延長戦前半、ソシエダは久保が決定機を導く。ペナルティーエリア内右でボールを保持した久保がファーに向けてふわりとしたボールを送り、ミケル・メリーノがシュート。グライフがこれを弾くと、そこからエリア内が混戦に。そしてティアニーが放ったシュートをサムエル・コスタがクリアした際、すでにボールがゴールラインを割っていた可能性があったが、VARと相談したヒル・マンサーノ主審はノーゴールと結論付けている。

イマノル監督は104分、PK戦に入る前に決着をつける考えかM・メリーノと久保を下げてサディクとオラサガスティをピッチに立たせた。だが延長戦前半も延長戦後半も、ソシエダもマジョルカも決勝点を決めることはできず。結局120分間は1-1で終了し、勝負はPK戦に委ねられている。

PK戦1本目、先攻のソシエダはPKの名手オヤルサバルがまさかの失敗……。枠の右を狙ったシュートはグライフの横っ飛びに阻まれる。対して後攻のマジョルカはムリキが危うげなく決め切った。その後ソシエダはトゥリエンテス、オラサガスティ、スビメンディが連続でシュートを決めるもののの、マジョルカもモルラネス、マスカレル、ラドニッチがネットを揺らす。そして5本目、ソシエダはベッカーもグライフを破ったが、マジョルカもダルデルがレミーロからゴールを奪って、結局アギーレ監督のチームが5-4で決勝進出を果たしている。

マジョルカは決勝でアスレティック・ビルバオ対アトレティコ・マドリーの勝者と対戦。2002-03シーズン以来となるクラブ通算2回目の優勝を目指すことになる。一方ソシエダは、久保が日本代表としてアジアカップ優勝を果たせなかった代わりに、クラブでタイトルを獲得したいと息巻いていたが、コパで夢を叶えることはできなかった。

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