Takefusa KuboGetty Images

レアル・ソシエダ、エスパニョールとの接戦を制してラ・リーガ4戦ぶり勝利…途中出場の久保建英は限られた時間で天才的プレーを披露

レアル・ソシエダは9日にラ・リーガ第23節、本拠地レアレ・アレナでのエスパニョール戦に臨み、2-1の勝利を収めた。日本代表MF久保建英はベンチスタートとなり、76分から出場している。

先週のミッドウィーク、オサスナを2-0で下してコパ・デル・レイ準決勝に進出したソシエダ。イマノル監督はやはり疲労や、次のミッドウィークにヨーロッパリーグ決勝Tプレーオフ・ミッティランド戦が控えていることを考慮して、ブライス、オヤルサバル、久保、バレネチェアら主力選手たちをベンチに置いている。4-3-3のシステムにおいて中盤から前線にかけてのスタメンはMFスチッチ、スビメンディ、パブロ・マリン、FWベッカー、オスカールソン、セルヒオ・ゴメス。

前半、ソシエダは最初の攻撃でいきなりネットを揺らして、レアレ・アレナを歓喜させる。キックオフから39秒、左サイドのスチッチがペナルティーエリアにクロスを送ると、カブレラがスリップしてエリア内中央までボールが転がり、そこに位置したベッカーが右足のシュートでGKジョアン・ガルシアを破った。

電光石火で先制点を決めたソシエダはさらに18分、スチッチが個人技でエスパニョールの守備網を破り、自らペナルティーエリア内侵入。だが左足で放ったシュートはジョアン・ガルシアの右足に阻まれ、リードを広げることはかなわなかった。前半は1-0で終了する。

ソシエダはエスパニョールに攻められても、GKレミーロが脅かされるようなチャンスを許さなかったが、後半開始から7分後にスコアをタイに戻されている。プアードがペナルティーエリア内に侵入すると、アゲルドが足裏で打撃を加えてしまったことでPK判定に。プアード自身がキッカーを務め、落ち着き払ったシュートでレミーロを破った。

同点に追いつかれたイマノル監督は、62分に交代カードを一気に3枚切り、セルヒオ・ゴメス、オスカールソン、パブロ・マリンを下げてバレネチェア、オヤルサバル、オラサガスティを投入。だが、その後なかなかチャンスをつくれずにいると、ソシエダ指揮官は76分にベッカーとの交代で、久保もピッチに立たせている。

ソシエダはエスパニョール陣地でボールを回し続け、ゴールの機会を探し続ける。80分には久保が右サイドから中央にボールを持ち込み左へと攻撃を展開していき、最後はクロスからアランブルがシュートを放ったが、これはクロスバーの上に大きく外れた。イマノル監督は80分にスチッチをブライスに代え、交代枠を使い切った。

すると83分、ブライスがボールタッチで、見事ゴールを決めた。左サイドのハビ・ロペスがグラウンダーのクロスを送り、ニアサイドのオラサガスティがゴールの逆を向きながらボールをトラップ。すると、すぐそばにいたブライスがすかさずシュートを放ち、ジョアン・ガルシアを破っている。

勝ち越したソシエダは、その後もボールを保持しながら攻撃を仕掛ける。久保はこの試合でも必ず2枚がつく徹底マークに遭いながら、それでも一度その天才的なセンスを発揮した。

右サイドでボールを持った久保は、警戒するアレックス&エル・ヒラリに向かってドリブルを仕掛ける体勢に入ったが、左足で瞬時にボールを叩いて内のレーンに走り込むオラサガスティに横パス。ペナルティーエリア内右深くまで侵入したオラサガスティのクロスはオヤルサバルに届く前にクリアされ、このクリアボールを久保が左足ダイレクトで叩いたものの、うまくミートできず枠を捉えられなかった。ゴールとはならなかったが、久保は自身のドリブルが相手にとって脅威であることを自覚し、それを逆手に取る見事な駆け引きを見せた。横パスのタイミングと精度も完璧だった。

決定機を逃したソシエダだったが、1点リードを最後まで守り切り、ラ・リーガ4試合ぶりの勝利を飾った。欧州カップ出場権獲得を目標とする同チームは、勝ち点を31として7位に浮上。チャンピオンズリーグ出場圏4位アスレティック・ビルバオとの勝ち点差は13、ヨーロッパリーグ圏5位ビジャレアルとの差は9、カンファレンスリーグ圏6位ラージョとの差は4となっている。

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