レアル・ソシエダは6日にコパ・デル・レイ（スペイン国王杯）2回戦、アウェーでのアンドラッチ戦に臨み、1-0で勝利した。MF久保建英はベンチスタートで、69分から出場している。
マジョルカ島西部の町アンドラッチに拠を構える、スペイン4部のフットボールクラブと対戦したソシエダ。イマノル監督はアイエン、パチェコ、ル・ノルマン、オドリオソラ、アンドレ・シウバ、ザハリャンにBチームの選手たちを混ぜてスタメンを組み、久保ら多数の主力をベンチに座らせている。
収容人数わずか600人のスタジアムで、ボールを保持するソシエダはよく滑る人工芝とアンドラッチの堅守を前に苦戦。スコアレスで試合を折り返すことになったが、56分にアンドレ・シウバの加入後初ゴールが決まり先制した。ポルトガル代表FWは右サイドのオドリオソラにパスを出してからペナルティーエリア内に入り込み、折り返されたグラウンダーのボールに右足で合わせてネットを揺らした。負傷の影響で今季ほとんど出場機会のなかったアンドレ・シウバは、これがソシエダでの初ゴールとなった。
イマノル監督は69分、おそらく予定していた選手交代を敢行。Bチームの選手たちを下げてミケル・メリーノ、サディク、そして久保と主力たちをピッチに立たせた。また75分にはオドリオソラとオラサガスティを下げてエルストンドとスビメンディも投入している。
得点後、アンドラッチに少し主導権を握られていたソシエダだったが、ミケル・メリーノ＆スビメンディの投入で少し試合を落ち着かせる。そして80分過ぎにはいつも通り右サイドでプレーする久保が立て続けにチャンスを迎えた。日本人MFはまず80分、ペナルティーアーク付近でCKのこぼれ球から左足ボレーを放ったが、これはミートできず枠を大きく外れ、その2分後にはペナルティーエリア内右から右足でボールを叩いたものの、角度が厳しくこれも枠を捉えられなかった。
久保はその後もゲームメイク、そしてフィニッシュフェーズに関与していくも、人工芝の影響もあってかプレーの精度が悪い（彼のような繊細なボールタッチを必要とする選手はより影響を受けやすい）。89分にはもう一度ペナルティーエリア内右で右足でシュートを放ち、今度は枠内に飛ばしたものの、アンドラッチGKのセーブに遭った。
結局ソシエダは追加点を奪えず、1点リードを維持する形で勝利。3回戦に歩を進めている。なおアンドラッチの選手たちは、チャンピオンズリーグ出場チームを相手に最後までゴールを目指して、実際にシュートチャンスも迎えるなど健闘を見せていた。試合終了後、600人の観客はそんな選手たちに万雷の拍手を浴びせていた。