8日のラ・リーガ第23節、レアル・マドリーは本拠地サンティアゴ・ベルナベウでのアトレティコ・マドリー戦を1-1のドローで終えた。MFルーカス・バスケスは試合後、物議を醸したアトレティコのPK獲得について言及することを嫌っている。
アトレティコがPKを獲得したのは、この試合の33分のことだった。DFハビ・ガランがクロスを送ると、飛び込んできたMFサムエウ・リーノの足をMFオーレリアン・チュアメニが踏みつけたことで、ソト・グラード主審はオンフィールドレビュー後にPKを指示。キッカーのFWフリアン・アルバレスがこれを決め切り、アトレティコが先制している(マドリーは後半にFWキリアン・エンバペが同点弾を獲得)。
ただし、チュアメニがリーノの足を踏みつけたのはクロスボールが通り過ぎた後で、踏みつける意思も感じられず、本当にPKが妥当だったのか物議を醸すことになった。
試合後、ミックスゾーンで報道陣からこの件について意見を求められたルーカス・バスケスは、明らかに不満な様子ながら言及することを避けている。
「まあ……、僕たちは審判についてあまり話すことができない。話せば処罰を科されることになるからね。そうするには値しないと思っている」
「それでも、PKについてどう思ったか聞きたいって? いや、僕は話したくないんだ」
これまで『レアル・マドリーTV』を用いて審判に圧力をかけ続けてきたレアル・マドリーは、先に「コンペティションは操作・汚染されている」という強烈なメッセージとともにスペインの審判制度の“改革”を求めた。今回の物議を醸したPKは、その矢先に生まれている。
マドリーのキャプテンの一人であるL・バスケスは、クラブの方針を支持しているようだ。
「僕たちのスタンスは明確であり、クラブはそのことを示したはずだ。チームは(マドリーの方針に)合意している。それで十分だろう」
マドリーはこの試合、前半こそアトレティコの堅守に苦しんだが、後半になると幅を使った攻撃でアトレティコの守備ラインを横に間延びさせて攻勢を見せた。カルロ・アンチェロッティ監督はハーフタイム、どのようなことを指示したのだろうか。
「前半はすべてがうまくいっていたわけじゃなかった。アタッキングサードから明確なプレーを見せられず、彼らのDFラインをどう崩す術を見つけれずにいた。ピッチ中央でボールを奪われ、それが危険なカウンターを許す要因になっていたね」
「でも後半は前線からプレッシングを仕掛け、敵陣でボールを奪って、よりゴールに近づくことができた。2ゴール目までは決められなかったけど、僕たちはあらゆることを試みたよ。この結果は内容から言えば物足りないものだ」
「チームは勝利するためには十分なプレーを見せた。これで引き分けだと、あまり良い味はしないね」




