スペイン人監督キケ・サンチェス・フローレス氏(61)が、今季のレアル・マドリーについて語った。
バレンシア、アトレティコ・マドリー、ヘタフェなどで監督としてのキャリアを積み重ねたキケ氏は、選手、下部組織の監督として在籍するなどレアル・マドリーとも関係が深いことで知られている。
そんなキケ氏はスペイン『アス』とのインタビューで、レアル・マドリーが昨夏シャビ・アロンソ監督を招聘し、今年1月に早々に解任したことについて言及。報道では、多数の選手がシャビ・アロンソ監督を信頼していなかったと伝えられていたが、キケ氏はラ・リーガ前半戦のクラシコ(○2-1)で、FWヴィニシウス・ジュニオールが早期の交代に激怒した出来事が、すべてが崩壊するきっかけだったとの見解を示している。
「シャビはあのヴィニシウスの激怒をうまく解決したか? いや、ノーだ……。あの時点で、もう後戻りはできなくなってしまった。あの出来事が、クラブのあらゆる階層に影響を与えることは分かっていたよ。あれは強化部門、コーチングスタッフ、選手たち全員にとって意味を持つことだった」
「あのときに何が起きたかと言えば……選手たちに対しての敬意が欠け、監督の考えに対しても疑問が投げかけられ、マドリーのイメージは大きく損なわれることになった。あの出来事は、然るべき形で対処されなかったんだ」
ヴィニシウスの激怒によって、シャビ・アロンソ監督のチーム内での立場は大きく揺らいだと言われるが、クラブ首脳陣が介入すべきことだったのだろうか。
「然るべき形で対処されなかったというのは、クラブレベルか、それともシャビの話か? クラブレベルの問題でもシャビの問題というわけでもない。ただ、適切に対処されなかったということだ。しかし、そこですべてがバラバラとなり、シャビの抱えていたアイデアは崩壊することになった」
レアル・マドリーは伝統的に監督ではなく選手たちのチームと定義されるが、キケ氏も同意している。
「それが現実だ。マドリーの選手たちは守られている。クラブが選手たちのことをしっかり守っている」
「マドリーで監督を務めるのは難しい。選手たちに懐に入って、最大限の成果を引き出そうとしてもね……。そのとき何か自分が入り込めない要素を見つけて、心の奥底までたどり着くことができないんだ。そしてクラブ首脳陣は選手たちの側に立つんだよ」
シャビ・アロンソ解任およびコパ・デル・レイ敗退直後、サンティアゴ・ベルナベウの観客はチームに対して容赦のないブーイングを送っていた。
「大切だと思ったのは、ベルナベウがリアクションを見せたことだ。サポーターが基準や感情を持ち、『いつだって監督のせいではない。選手たちに圧力をかけるべきだ』と自分たちの立ち位置を示したのは素晴らしかった。私には好ましいことに映ったよ。まだベルナベウは鼓動しているのだ、とね」
その一方で、自身の教え子でもあるアルバロ・アルベロア監督が指揮する現在のマドリーについて感想を求められると、次のように返答した。
「可能性を感じることはある。今は走ること、速攻を仕掛けることが許されているね。以前は禁止されていたように見えたが。マドリーは前線に本物のスピードスターたちがいる。良いアイデアだと思うよ。それとこれまでに欠けていたトップ下のプレーも見られるようになったね」
「マドリーはタイトルを争えるか? そう思うよ。チームには素晴らしい選手たちが揃っている。アトレティコやバルサより選手層は少し薄い気はするが……しかし本来のレベルとは程遠い選手たちが調子を取り戻すならば、チームがリアクションを見せる可能性もあるよ」


