レアル・マドリーは16日にチャンピオンズリーグ(CL)・リーグフェーズ第1節、本拠地サンティアゴ・ベルナベウでのマルセイユ戦に臨む。前日会見に出席したシャビ・アロンソ監督は、歴代最多15回のCL優勝を誇るマドリーを指揮して同大会に臨むことに、高揚感を覚えている様子だ。
「私たちは最大限の期待を抱えている。それがレアル・マドリーとしてチャンピオンズに臨むということなんだ」
「ベルナベウでのチャンピオンズの試合は特別だ。もっとモチベーションが上がるよ。私たちは高いレベルのチームを相手に、成長し続けるためのさらなる一歩を踏み出したいと思っている。良い形で大会をスタートさせたいね」
シャビ・アロンソ監督は選手時代、レアル・マドリーの2013-14シーズンのCL優勝に貢献して同クラブを退団。バイエルンに移籍した。マドリーはその後、5回のCL優勝を経験するが、退団が早すぎたとは思わなかったのだろうか。
「いや、思わなかった。マドリーで過ごした5年間はとても激しいもので、あのCL優勝も本当に苦労して成し遂げたものだ。優勝していなかったから、移籍もしていなかっただろうね……。私たちはそれまで、3回準決勝止まりだったんだ。だから優勝するためには、敗戦も経験しなくてはならないと学んだよ。それこそがマドリーとチャンピオンズの歴史だ」
シャビ・アロンソ監督はその一方でFWキリアン・エンバペにも言及。クラブワールドカップでは胃腸炎に苦しみ、本領を発揮できなかったフランス人FWだが、今季はラ・リーガ4試合4得点と絶好調だ。同指揮官はビルドアップやプレッシングなどで緻密な動きをチームに植え付けているが、それはエンバペやFWヴィニシウス・ジュニオール、FWロドリゴに個人技を発揮させるためと強調している。
「ワールドカップのキリアンは胃腸炎のために“ライト”だった(※4〜6キロ体重を落としたとされている)。私たちは、まだ互いのことを理解し合っている段階だったしね。キリアンは物事やゲームを理解するのが好きで、なおかつ、あの個人技がある。まあ彼だけでなく、ヴィニ(シウス)とロドリゴもそうなんだがね」
「私たちはボールを保持していても保持していなくても、コレクティブなクオリティーを必要としている。チーム全体が機能する必要があるんだよ。そしてそこから、彼らが閃いた通りに違いを生み出さなくてはいけない。その部分については、私が寄与していることは何もないよ」
パリ・サンジェルマンはエンバペが退団した直後となる昨季にCL優勝を果たした。エンバペは欧州制覇を執着しているのだろうか。
「執着しているとは感じないね。ただレアル・マドリーにいるならば、チャンピオンズ優勝はいつだって目標となる。遅いよりも早い方がいいが、エンバペは優勝に血眼になっているわけではない」
ラ・リーガ第4節、敵地アノエタでのレアル・ソシエダ戦(2-1)では、前半にDFディーン・ハウセンが一発退場となり、数的不利に陥ったレアル・マドリー。シャビ・アロンソ監督は66分にFWヴィニシウス・ジュニオールをDFフラン・ガルシアに代え、DFアルバロ・カレーラス、フラン・ガルシアのSB2枚を左サイドに並べたが、ヴィニシウスはその交代に不満そうな表情を浮かべていた。同指揮官はその後、ヴィニシウスとわだかまりが残らぬよう話し合ったことを明かしている。
「ヴィニと話をしたよ。彼は1人少ない状況で素晴らしい努力を見せていた。が、攻撃的選手がプレーすべき時間帯は、もう過ぎていたんだ。あの試合はチームとして勝利をつかんだ。彼は良い調子だし、明日に向けて良いエネルギーを発しているよ」




