レアル・マドリーFWヴィニシウス・ジュニオールは、センターフォワードとしてのプレーすることに手応えをつかんでいる様子だ。
今季FWカリム・ベンゼマが退団してMFジュード・ベリンガムが加わったレアル・マドリーは、システムを従来の4-3-3から中盤ダイヤモンドの4-4-2に変更。カルロ・アンチェロッティ監督はベリンガムをトップ下、ヴィニシウス&FWロドリゴを2トップに配置して、チームをうまく機能させることに成功している。
これまで左ウィングを主戦場としてきたヴィニシウスは、現在は2トップの一角としてのプレーに満足感を覚えているようだ。レアル・マドリーが27日に開催したオープンメディアデーで、各メディアに対して次のようにコメントしている。
「ポジションを変えてくれた監督には感謝をしている。あそこでプレーするなんて、これまで一度も想像したことがなかった。最初は彼にあそこでプレーしたくないと言っていたんだけど、その後説き伏せられて、ここにやって来て以降最高の選手になることができたね。監督は僕のことを信頼してくれているし、僕も彼がポジションを変えると言っても信頼していたよ」
「僕にとって、センターフォワードはまったく新しいポジションだった。だから映像をたくさん見て、センターバックの動きを学ぶことにしたんだよ。彼らは自分よりも体が強いからね。今季は良いシーズンで、僕はかつてないほどの進化を遂げることができた。自分のプレー方法を完璧に変えたし、その変化にとても満足しているよ」
今季は負傷にも苦しんだヴィニシウスだが、38試合に出場して23得点11アシストを記録。センターフォワードとして効果的なプレーを見せて好成績を収めているが、師匠であるベンゼマから学んだことも役立てているようだ。
「僕はカリムのことも注視し続けてきた。カリムはいつもペナルティーエリアの外に出てプレーしていたし、僕はそんな彼のことをアイドルとして見続けていたんだよ。毎日一緒に練習して、本当に多くのことを学べたね」
今季のバロンドール候補ともされているヴィニシウスだが、選手本人は引退を表明しているMFトニ・クロースの受賞を望んでいるようだ。
「チャンピオンズリーグ(CL)決勝に勝ち、そしてコパ・アメリカにも優勝したい。でもバロンドールについては、今季が最後のシーズンになるトニに受賞してほしい」
「CL決勝について、僕たちはトニのためにプレーしようと話し合っているんだ。彼と一緒にプレーする最後の一戦になるわけだからね。トニの人間性は選手としての彼よりもずっと素晴らしい。クラブや加入したばかりの若手選手たちにとって、彼は本当に重要な存在だったんだよ。僕たちはテレビで見ていた彼のプレーを、実際にこの目にすることができた……。この前の土曜のセレモニーはトニにふさわしいものだったし、CLも彼に捧げなくてはならない」


