Real Madrid CF v CA Osasuna - La Liga EA SportsGetty Images Sport

レアル・マドリー、ベリンガム今季初得点&ヴィニシウスのハットでオサスナを4-0撃破!ただし負傷者続出でミリトンは重傷の恐れも

9日のラ・リーガ第13節、レアル・マドリーは本拠地サンティアゴ・ベルナベウでのオサスナ戦を4-0で制した。

クラシコで0-4、チャンピオンズリーグ(CL)・ミラン戦で1-3……と、惨憺たるパフォーマンスによってベルナベウで連敗を喫し、危機的状況に陥るマドリー。何としてでも勝利を取り戻さなくてはいけないアンチェロッティ監督は、GKルニン、DFルーカス・バスケス、ミリトン、リュディガー、フラン・ガルシア、MFバルベルデ、カマヴィンガ、ベリンガム、FWロドリゴ、エンバペ、ヴィニシウスを起用している。

イタリア人指揮官は試合前、「私たちは解決策を見つけた」と話していたが、キックオフ後に何よりも際立ってしまったのは怪我人の続出だった。まず20分、ロドリゴが痛めて代わりにブラヒムを投入。そして28分には、ミリトンが相手ペナルティーエリア内で右ひざを抱えて倒れ込み、深刻な負傷を思わせる痛がり方を見せた。

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涙を流したブラジル代表DFは、担架に乗せられて、観客の激励の拍手を受けながら運ばれている。昨季序盤に左ひざ前十時靭帯を断裂し、終盤になってようやく復帰を果たしたミリトンだけに、さらなる逆境に立たされることがないよう祈るばかりだ……。アンチェロッティ監督は代わりに下部組織の21歳ラウール・アセンシオをトップチームデビューさせ、センターバックに据えている。

重苦しい雰囲気が漂うベルナベウ。しかし34分、ヴィニシウスが観客に歓喜の声を上げさせた。ブラジル代表FWはベリンガムのスルーパスに反応してペナルティーエリア内左に侵入し、素早い切り返しから振りの速い右足シュートでネットを揺らしている。

先制したマドリーだが、38分にはルーカス・バスケスまでも痛めて一時ピッチを離れ、その後前線に残してハーフタイムまで凌がせることに(代わりにバルベルデが右サイドバックを務める)。嫌な流れが続くが、それでも42分に追加点を獲得。ラウール・アセンシオの高精度フィードから、ベリンガムが抜け目ない動きでオサスナのDFラインを突破。背番号5はS・エレーラを眼前に、彼の頭上を越える右足のループシュートを決め切った。

ベリンガムはこれが待望の今季初得点。コーナー付近でチームメートたちと喜びを分かち合ったイングランド代表MFは一人その場に残って、タメをつくってから両手を広げるパフォーマンスを披露。ベルナベウには“ヘイ・ジュード”の歌が響き渡っている。マドリーは2-0で前半を終え、アンチェロッティ監督はL・バスケスを下げてモドリッチを投入。バルベルデがそのまま右サイドバックを務め、モドリッチが右インサイドハーフとなった。

迎えた後半、マドリーはヴィニシウスがその怪物ぶりを改めて見せつけた。マドリーの7番がこの日2点目を決めたのは、61分のこと。オサスナのセットプレーの直後、GKルニンのフィードに反応してDFラインを突破すると、ワンタッチでアレソをかわしてペナルティーエリア内に入り込み、まるで元祖ロナウドのようにボールが足に吸い付くドリブルでGKエレーラもかわして無人のゴールにボールを流し込んだ。

ヴィニシウスはさらに69分にもゴール。ハイプレスからブラヒムが相手ペナルティーエリア内でボールを奪うと、中央でパスを受けて冷静沈着なシュートを決め切った。ヴィニシウスはCLドルトムント戦に続く、今季2回目のハットトリックとなる。

アンチェロッティ監督は75分に最後の交代枠を使い、ベリンガム&ヴィニシウスを下げてギュレル&エンドリッキを投入。ベリンガム、そしてヴィニシウスは大喝采を浴びながらピッチを退いている。マドリーは終盤、オサスナの反撃を跳ね返しながら速攻から追加点を狙い、4点リードのまま試合終了のホイッスルを迎えた。ラ・リーガ2試合ぶり、公式戦3試合ぶりの勝利のマドリーは、1試合未消化の状況で首位バルセロナに暫定で勝ち点9差をつけている。

なお、この試合で気になるのはエンバペの様子だ。ヴィニシウスの大活躍の陰に隠れていたフランス代表FWは、ヴィニのハット後に「キリアン・エンバペ!」と奮起を促されたものの、焦りからか個人プレーに走り続けて、最後には少数ながらブーイングも浴びせられていた。

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