5日にコパ・デル・レイ(スペイン国王杯)決勝、レアル・マドリー対オサスナが行われ、2-で勝利したレアル・マドリーが2014年以来、通算20回目の優勝を達成している。
スペイン・スーパーカップ、クラブ・ワールドカップに続く今季3回目のタイトルを狙うレアル・マドリーと、2005年以来となるコパ決勝進出でクラブ史上初タイトルを目指すオサスナ。決勝の舞台は4シーズン連続でセビージャにある収容人数5万4000人のスタジアム、カルトゥハとなり、両クラブには約2万3000人ずつチケットが配布されている。
“ダビデとゴリアテ”の戦いとも形容された今回の一戦は、キックオフからわずか2分後に“大男”の方の一撃が炸裂した。左サイド深い位置まで侵入したヴィニシウスが、細かく速い超絶技巧のドリブルでモンカジョーラ、ルベン・ペーニャをかわしてペナルティーエリア内に侵入。折り返されたボールをバルベルデがスルーし、その背後のロドリゴが左足で押し込んだ。
先制を許した“小さな男“オサスナは守るだけでなく攻めることを義務付けられ、反対にレアル・マドリーはポゼッションのほか速攻も仕掛けられる優位な展開とすることに成功。オサスナはできる限りリスクを減らしたクロス中心の攻撃から同点のチャンスをうかがったが、ブディミルらが放つヘディングシュートはGKクルトワのセーブに遭い、また26分にルベン・ペーニャのスルーパスから最終ラインを突破したアブデが、クルトワも飛び出した無人のゴールに放ったシュートはゴールとなるすんでのところでアラバにクリアされた。
対してマドリーは、25分にベンゼマが放ったシュートがGKセルヒオ・エレーラの好守に遭い、33分にアラバが蹴った直接フリーキックはクロスバーに直撃。前半の終盤はヴィニシウスがオサスナの選手たちとやり合い、いつものように熱くなり過ぎてしまいチームメートからなだめられる場面が繰り返され、そのまま終了のホイッスルを迎えた。
後半立ち上がりはオサスナが攻勢を仕掛け、58分に同点弾を決めた。アブデのクロスをカルバハルが頭でクリアし損ね、ペナルティーアークにこぼれたボールからルーカス・トロが右足を一閃。これが枠内左隅に突き刺さっている。
アンチェロッティ監督は69分に交代カードを切り、アンカーのチュアメニを下げてセンターバックのリュディガーを投入。リュディガーをセンターバックアラバを左サイドバック、カマヴィンガをアンカーとした。
そして70分、マドリーが再びリードを得た。ヴィニシウスがまたもあの超絶技巧のドリブルによって左サイド深い位置からペナルティーエリア内に切れ込み、ボールを折り返す。ダビド・ガルシアに当たってペナルティーエリア手前にこぼれたボールからクロースがミドルを放ち、再びオサスナDFに当たったボールをロドリゴが押し込み、この日2点目を決めた。
アンチェロッティ監督は終盤にロドリゴとの交代で負傷明けモドリッチを投入。終盤はオサスナの意地の猛攻を受けることになったが、今度こそリードを守り切り、9年ぶりとなるコパ優勝を果たしている。




