Manchester City v Real Madrid C.F. - UEFA Champions League 2024/25 League Knockout Play-off First LegGetty Images Sport

レアル・マドリー、マン・CとのCL決勝Tプレーオフで劇的に先勝!2度同点に追いつき92分のベリンガム弾でスコアをひっくり返す

11日にチャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメント・プレーオフ1stレグ、マンチェスター・シティ対レアル・マドリーが行われ、3-2でマドリーが先勝した。

CL決勝戦で実現してもおかしくない対戦カード、グアルディオラ監督の言葉を借りれば「欧州のダービー」であるシティ対マドリーが、新フォーマットによって生まれた決勝Tプレーオフで実現。過去3シーズンでは準決勝で2回、そして昨季ベスト8で対戦してシティが1回、マドリーが2回勝ち抜けており、勝ち抜けた方がビッグイヤーを掲げている。翻って今回のプレーオフ……マドリーであれば47シーズン連続でCL決勝Tに進出しており、“負ければ地獄。勝てば最低限の目標達成”という非情かつ残酷な生き残り競争となった。

試合は「存分に泣くのは止めろ」というオアシスの歌のタイトルとともに、ロドリがバロンドールのトロフィーにキスをしている大横断幕が掲げられてからキックオフ(ヴィニシウスに対する明らかな皮肉であり、スタンドのロドリはしっかりスマホで写真を撮影していた)。これまでの対戦と同じくシティがボールを保持して好機をうかがい、マドリーがより縦に速い攻撃を仕掛ける展開となった。

両チーム目立ったのは、守備の脆さである。DFラインが右からバルベルデ(本職ボランチ)、チュアメニ(本職ボランチ)、ラウール・アセンシオ(Bチーム所属)、メンディと急造過ぎるマドリーももちろんだが、ロドリを欠くシティもトランジションからの守備が心許なかった。

そうした中で、決定機を迎えていったのはマドリーだった。11分、速攻からエンバペが単独でペナルティーエリア内に侵入。しかし右足で放ったシュートは惜しくもGKエデルソンに阻まれる。また、その直後にはロドリゴの浮き球のパスをきっかけにエリア内が混戦となり、飛び出したエデルソン不在のゴールに向けてメンディが右足でシュートを放ったが、これはシティDFに当たった。

すると19分、シティがワンチャンスを物にして、決定機を逸していたマドリーを罰する。グリーリッシュがペナルティーエリア内に浮き球を送ると、勢いよく走り込んできたグバルディオルがすぐそばのハーランドに胸を使ってダイレクトパス。ボールを受けたハーランドは、左足のシュートでGKクルトワを破っている。マドリーはカマヴィンガがオーバーラップするグバルディオルに気づかず、チュアメニも前に出ていたことで、R・アセンシオがグバルディオル&ハーランドと1対2の状況を強いられていた。

ビハインドを負ったマドリーは25分、ペナルティーエリア内左のヴィニシウスが内に切れ込みシュートを放ったが、これはバーを直撃。対するシティは30分、グリーリッシュが負傷でプレー続行不可能となり、グアルディオラ監督は代わりにフォーデンを投入している。その後はシティがボールを保持して追加点を狙い、また時間も稼ぎ、一方のマドリーもボールを奪い返せばシティゴールに迫っていった。前半はシティの1-0リードで終了を迎える。

迎えた後半は、46分にハーランドがバー直撃のシュートを放って幕が上がり、その後には打って変わってマドリーが猛攻を仕掛け、シティを自陣に押し込み続ける。マドリーは53分にベリンガムのヘディングシュート(枠外へ)、54分にエンバペの強烈な右足シュート(エデルソンがセーブ)と、次々に明確な決定機を迎えていき、60分についに同点弾を決めた。

ペナルティーエリア手前からのFK、バルベルデが放ったシュートは壁に当たり、そのこぼれ球を拾ったセバージョスが浮き球のパスをエリア内に送った。超スピードでこのボールに追いついたエンバペは、右足でバイシクルシュートを狙ったがミートし損ねる。しかし、打ち損じてフワッと空中に浮いたボールが、強いシュートに備えていたエデルソンの逆を突き、枠内右に収まっている。

マドリーは同点に追いついた後も、激しいハイプレスでシティを追い回しながら波状攻撃を仕掛ける。64分にバルベルデが放ったグラウンダーのミドルは惜しくも枠の左へ。67分にベリンガムが打ったシュートはエデルソンがセーブ。67分にエンバペが叩いたボールはポスト直撃(最終的にオフサイドの判定)……と、マドリーはかつてないほどグアルディオラ監督のシティに対して惜しいシュートを何度も浴びせていった。

しかし次のゴールを決めたのは、完全に優勢だったマドリーではなく、シティだった。76分、マドリーのペナルティーエリア内で、セバージョスが不用意な膝蹴りをフォーデンに食らわせてしまい、PKの判定。キッカーのハーランドが枠の左にシュートを決め切っている。

再びビハインドを負ったアンチェロッティ監督は、82分にセバージョスをモドリッチ、84分にロドリゴをブラヒムに代える。すると86分、ブラヒムがファーストタッチで期待に応えた! マドリーはエデルソンのパスミスをベリンガムがインターセプトして、一気に速攻を仕掛ける。ペナルティーエリア内右のヴィニシウスがシュートを放ち、これをエデルソンが胸で弾き返すと、こぼれ球に詰めた背番号21が右足でボールを枠内に押し込んだ。

シティに食らいつくマドリーは92分、彼らのアイデンティティーとも言える劇的逆転ゴールを決めた。シティのDFライン、途中出場のリコ・ルイスからヴィニシウスがボールを奪うと、ペナルティーエリアへ突き進みエデルソンを眼前にループシュート。このループに枠内まで届く勢いはなかったが、凄まじい勢いで走り込んだベリンガムがボールを流し込んだ。試合はそのまま終了のホイッスルが吹かれ、マドリーがエティハド・スタジアムで史上初めて勝利をつかんだ。シティは、リードを維持する上で守備陣があまりにも不安定だった。

なおマドリーホームのセカンドレグは、19日に行われる。

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