今季、超が付くほどの過密日程をこなしているレアル・マドリーだが、2025年に入ってから練習を満足にこなせない状況が続いている。スペイン『マルカ』や『エル・ムンド』などが報じた。
今季のマドリーはラ・リーガ、チャンピオンズリーグ(CL)、コパ・デル・レイ、UEFAスーパーカップ、スペイン・スーパーカップ、インターコンチネンタルカップ、そしてクラブ・ワールドカップと合計7大会に臨み、最大で72試合を戦うことになる。現在までには48試合をこなしており、64試合を戦うことは確定している状況だ。
この尋常ならざる過密日程は、2025年に入ってから本格化している。1月3日のラ・リーガ第12節延期分バレンシア戦からインターナショナルウィーク直前となる3月15日のラ・リーガ第28節ビジャレアル戦まで、レアル・マドリーは毎週2試合、71日間で全22試合に臨んでいる。これは平均3.2日に1試合を戦ってきた計算だ。
この日程ではもちろん、満足に練習をこなすことすらできない。マドリーが1月3日以降、ゲームプランの確認が中心となる試合前日の練習、回復メニュー中心となる試合翌日の練習以外、いわゆる“通常の練習”を行うことができたのは、わずか9日間だけにとどまっている。また休みについても1月が13日、26日、2月が2日、12日、20日、3月が5日、13日と、合計7日しか与えられなかった。
マドリーは先のビジャレアル戦がCLアトレティコ・マドリー戦から66時間後に行われたことを受け、前試合から72時間未満に行われる試合で今後プレーしないことを表明していたが、2025年に臨んだ22試合ではその内9試合を72時間未満の猶予しかない状況で戦っていた。彼らはビジャレアル戦で、ついに我慢の限界に達し、そのような意志を表明するに至ったようだ。
なおFIFAメディカルセンターのリポル・イ・デ・プラドのペドロ・ルイス・リポル医師は、この苛烈な日程によってマドリーが多くの負傷者を抱えることになったとの見解を示している。
「マドリーはDFラインを中心に多くの選手が怪我に苦しんでいる。今現在の異常に多い試合数が、選手と相容れないことが証明されているというわけだ。選手たちを休みや体系化された練習によってその身を保護されてきたが、それが失われてしまった。今はあまりに試合が多いために、休みもなく、良質な練習も実現できていない。これは非常に深刻なことだよ」
果たしてマドリーは、この超過密日程を乗り越えて、今季を成功させることができるのだろうか。


