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クラシコに5失点大敗のレアル・マドリー、スペイン有識者はどう見た?「チームが機能していなければアンチェロッティが動かないと」

バルセロナがレアル・マドリーを5-2で下して優勝した今季のスペイン・スーパーカップ。現地スペインの有識者は、このクラシコをどう見たのだろうか。

試合開始から5分後、エンバペのゴールでマドリーが先制したものの、その後はバルセロナの一方的ペースに。ハンジ・フリック監督のチームはマドリーの脆弱な守備を何度も切り崩し、22分にヤマル、36分にレヴァンドフスキ、39分にハフィーニャ、前半アディショナルタイムにバルデ、48分に再びハフィーニャと得点を量産した。56分にはシュチェスニーにエンバペへのファウルで退場となり、直後ロドリゴにフリーキックを決められたバルセロナだが、数的不利ながらマドリーのチャンスをほぼ許さず3点リードで試合を終えている。

レアル・マドリーに選手、下部組織の監督として在籍して、現在は人気解説者として活躍するアルバロ・ベニート氏は、スペインのラジオ局『カデナ・セール』とのインタビューでこの試合についての見解を示した。同氏は、チュアメニがマドリーの守備の穴だったとの意見については「同意するよ」と発言。その一方で、カルロ・アンチェロッティ監督が早い段階でヴィニシウスをベンチに下げたことは意外だったとしながらも、ブラジル人FWの守備での貢献度の低さは「受け入れられるものではない」と非難している。

「ヴィニシウスの交代には驚いた。彼にはいつだって素晴らしいプレーを期待できるわけだからね。だが、あらゆることをもっとやらせないといけないのも、また確かだ」

「彼は相手とのデュエルにも向かわないし、一人立ち止まっていた。別に(マドリーが)負けたから言っているわけではない。私にとって、選手のそういった姿勢はどんなときにでも受け入れられるものではない。ヴィニシウスでも、誰でもあってもだ。今日はバルセロナとの決勝だったにもかかわらず、彼はなぜ自分の力を温存してしまったんだ?」

ベニート氏はまた、劣勢だったにもかかわらずアンチェロッティ監督の対応が遅れたこと、もっと言えば、同指揮官がチームに明確なプレーアイデアを与えられていないことも指摘した。

「監督というものは、チームがコレクティブな機能を失っているときに決断を下さなければならない」

「監督はチームに対して起こっているすべてのことに影響力を持つ。監督がチームを変えるんだよ。例えばフリックは、チームが彼の望むプレーを見せるように説き伏せた。今のバルサは命を賭したパフォーマンスを見せているだろう。良質な選手たちが一つのプランのために全力を尽くす……そういったチームは簡単には打ち破れない。その一方でレアル・マドリーは、現時点ではどんなプランも見受けられない」

ベニート氏はその一方で、“ゴールへのパス”のようなシュートでクルトワを破ったヤマルに突いても言及。同年代では誰とも比較できないプレーを見せていると感嘆の声を上げた。

「あの年齢で凄まじいことを成し遂げている。今後4〜5年の内にどこまで行ってしまうのか、天井がまったく見えない。ラミンと同じ年齢で、彼のようなプレーを見せられる選手はこれまで見たことがない」

「ラミン・ヤマルについて何より驚くのは、どんなプレーも自然にやってのけてしまうことだ。どれだけ難易度が高くても、技術や頭の良さでもって何でもこなしてしまう。加えて彼はミスを恐れず、どのような状況にだって立ち向かえる意思の強さがある。あの年齢で……まったく、驚くべきことだよ」

「いや、別にヤマルがメッシを超えると言っているわけではない。だがデビュー当時のメッシは決定力を欠いていた。あとで手にすることになる、尋常ではないほどの決定力をね」

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