イタリア人フットボール指導者アリゴ・サッキ氏が、同胞であるレアル・マドリーのカルロ・アンチェロッティ監督を擁護している。
チャンピオンズリーグ準々決勝でアーセナルに敗れたレアル・マドリー。現在、アンチェロッティ監督が解任となる可能性も報じられているが、サッキ氏は敗退の責任を同指揮官だけに背負わせるべきではないと主張している。
1980年代、ミランを率いていた頃にゾーンプレス戦術を世に浸透させ、また2004〜2005年にレアル・マドリーのスポーツディレクターを務めた同氏は、イタリア『ガゼッタ・デッロ・スポルト』とのインタビューで次のように語っている。
「アンチェロッティを解任すべき? そんなことを話している人たちはアンチェロッティがどういう人物かを知っているのか? 何を勝ち取ったのかを分かっているのか? 私は彼のことを、フットボール界の本物のマエストロだと思っている。それは勝ち取ったトロフィーの数だけでなく、人間としての在り方も含めてのことだ」
「レアル・マドリーは1回だけでなく、2〜3回は考えるべきだ。カルレットのような人物を引き離すというならばね」
「私が悲しいと感じるのは、たとえそれもフットボールの一側面であるとしても、チャンピオンズリーグ敗退によってカルレットが批判され、その責任を背負わされることだ」
サッキ氏は今季FWキリアン・エンバペを獲得し、その一方でDFナチョ・フェルナンデスの退団やDFエデル・ミリトン、DFダニ・カルバハルが長期離脱したにもかかわらず、代わりのDFを獲得しなかったレアル・マドリーの補強政策を咎めている。
「今季のマドリーの陣容を見てみよう。彼らは多数の負傷者を抱え、センターバックが本職ではない選手をそのポジションで使ってきたね」
「彼らはフェノメノ(怪物、現象の意)であることを期待されたストライカーを獲得したが、そこまでのプレーを見せたわけではなかった。私はレアル・マドリーがどう機能しているかをよく知っている。フロレンティーノ・ペレスは偉大な会長だが、しかしストライカーに固執し過ぎてしまう。彼にセルヒオ・ラモスの獲得を納得してもらうまで、私は3か月も闘わなくてはいけなかったんだ。DFには、ほとんど注目しない人だからね」


