元ドイツ代表MFトニ・クロースの穴を埋められず苦しんできたレアル・マドリーだが、シャビ・アロンソ監督率いるチームではMFアルダ・ギュレル(20)が新たなゲームメーカーになるのかもしれない。
クロースは2023-24シーズン、キャリアハイとも呼べるパフォーマンスでレアル・マドリーをラ・リーガ&チャンピオンズリーグ優勝に導き、EURO2024終了後に現役を引退。フットボール史に残るゲームメーカーを失ったマドリーは今季、その不在を痛感するパフォーマンスで、メジャータイトルを獲得することができなかった。
このため昨夏に続き今夏の移籍市場でも、ゲームメーカーの獲得が求められたレアル・マドリーだったが、その役割はトルコの天才MFギュレルが引き受けることになるかもしれない。
右インサイドハーフや右ウィングを主戦場としてきたギュレルは、クラブワールドカップ・グループH第3節ザルツブルク戦(3-0)でボランチとして出場。シャビ・アロンソ監督は同試合で、レアル・マドリー指揮官として初めて3バックシステムを使用したが、ギュレルは3-4-1-2のフォーメーションでMFフェデ・バルベルデと2ボランチを組み、3バックと密接に絡みながらビルドアップを行い、そして大胆かつ高精度の縦パスを何度も通していた。
左足の精度、また戦術眼にも定評があるギュレルは、アンチェロッティ前監督にもゲームメーカーの才能があると言われていたが、自身もフットボール史に残るゲームメーカーだったシャビ・アロンソ監督のもと、その役割で本格的ブレイクを果たす可能性が出てきた。スペイン『マルカ』などは、ギュレルのザルツブルク戦のパフォーマンスについて次のように評している。
「アンチェロッティのもとではほぼ未登場と言えたトルコの若手選手は、ピッチ中央で格を手にしている。シャビ・アロンソの後見のもと、ギュレルは出場時間だけでなく責任も手にしている。現在、彼は攻撃をスタートさせる役割を請け負い、プレーリズムを刻み、各ラインを繋ぎ合わせている。それを素晴らしいリーダーシップと基準で行っているのだ」
「シャビ・アロンソに信頼を寄せられ、ギュレルはついに解放されたようだ。アロンソがマドリーの進路を転換させるとして、ギュレルはその象徴的存在になるかもしれない。このマドリーはより勇敢で、より若く、もっとボールを主役にしようとしている」




