チャンピオンズリーグ(CL)準々決勝でアーセナルを相手に敗退を強いられたレアル・マドリー。GKティボ・クルトワは試合後、いつものように歯に衣着せぬ物言いで、自分たちがチームとして機能していないとの見解を述べた。
アウェーでの1stレグを0-3で落としていたマドリー。本拠地サンティアゴ・ベルナベウでの2ndレグでは、これまでのような劇的勝利を収めることを期待されたものの、あえなく1-2で敗退に追いやられている。
今季のマドリーはチームとして低調なプレーを見せ続けているが、この大一番のアーセナル戦でもそれは変わらず。個人技頼みの攻撃はアーセナルの堅守に跳ね返され続け、得点の予感をほぼ感じさせなかった。現地では「今のマドリーにはゴールを導くためのフットボールが足りない」とも指摘されているが、クルトワも同じような考えを抱いているようだ。
試合後、ミックスゾーンに姿を現したマドリー守護神は、チームの攻撃がFWキリアン・エンバペ、FWヴィニシウス・ジュニオール、FWロドリゴ、MFジュード・ベリンガムに頼りっきりになっていると語っている。
「前線の4人ばかりに期待し続けるわけにもいかない。彼らの誰かが相手選手を3人かわして、ゴラッソを決めるのを期待するだけではいけないんだ。僕たちはチームとしてより良い攻撃と守備を見せる必要がある」
「ときには反省や、すべてをはっきりさせることだって大切だ。僕は自分たちがチームだと感じているけど、もっとチームとしてのプレーも行うべきなんだよ。すべてが個人技頼みではなくて、ね。ヴィニとキリアンにはいつもマークが2人ついていて、1対2の状況でも1回くらいは突破できる。だけど、5回は無理に決まっている」
「アーセナルは素晴らしい守備を見せるチームだ。規律立っていて良質なプレスを仕掛ける。彼らを相手にスペースを見つけるのは難しく、僕たちは何本もクロスを送ったが、今季のチームにはホセルがいないんだよ。自分たちに何ができるのかを分析しないとダメだ」
「今季のマドリーにはフットボールが足りない? まあ、フットボール自体はあふれるほど持っているけど……確かに自分たちのクオリティーを生かしたプレーを常に見せられているわけではないかもしれないね」
クルトワは、自身の言葉がカルロ・アンチェロッティ監督に向けられているとの指摘を否定した。
「監督を疑ってはいない。ピッチ上に立つ僕たちは、彼の求めることを実行していかなくてはいけないんだ。僕たちは選手として反省し、それぞれができることを考えなくてはいけない」
「今日は責任を追及するときじゃない。それぞれが鏡の自分を見て、もっとできたことを考える必要がある。今季の僕たちはあまり安定していない。一人ひとりが反省する必要があるんだよ」
「シーズンは長い。10日後にはコパ決勝クラシコを戦い、それにクラブ・ワールドカップだってあるんだ。今日はファンに感謝をしたい。逆転を信じるのは素晴らしいことだったし、今季彼らに喜びを与えられたら素晴らしいね」




