MbappeGetty Images

ラ・リーガ首位決戦となったマドリーダービーはドロー決着!アトレティコがJ・アルバレスのPKで先制も…レアルがエンバペ弾で追いつく

8日のラ・リーガ第23節、サンティアゴ・ベルナベウを舞台としたレアル・マドリー対アトレティコ・マドリーのダービーは1-1のドローで終了した。

ラ・リーガ1位のレアル・マドリーと彼らを勝ち点1差で追う2位アトレティコの首位決戦ダービー。前半戦のダービーは1-1のドローで終了しており、勝ち点で並べば当該対決の結果が物言う同リーグにおいて、今回の対戦を制するチームは“勝ち点3以上の価値”を持った勝利で手にできる。

レアル・マドリーは長期離脱中のミリトンに加え、ここ数日間でリュディガー、アラバまで負傷してセンターバックが不足しているが、アンチェロッティ監督はラウール・アセンシオ、そしてチュアメニを同ポジションで起用した。全スタメンはGKクルトワ、DFルーカス・バスケス、チュアメニ、アセンシオ、フラン・ガルシア、MFバルベルデ、セバージョス、ベリンガム、FWロドリゴ、エンバペ、ヴィニシウス。

対して、アトレティコのシメオネ監督は出場停止のル・ノルマン以外は全員起用可能な状態で、GKオブラク、DFジョレンテ、ヒメネス、ラングレ、ガラン、MFジュリアーノ、デ・ポール、バリオス、サムエウ・リーノ、FWグリーズマン、フリアン・アルバレスを先発させた。

試合は「100年前からスペイン首都は白に染まっている」という、シメオネ監督の「マドリーは100年前から審判の恩恵を受けていると聞いた」に対するアンサーと呼ぶべき横断幕が掲げられ、それから現役を引退したマルセロのセレモニーが行われた後にキックオフのホイッスル。ピッチ上で展開されるプレーは、とにかく手堅かった。

ボールを保持して攻め込むのはレアル・マドリーで、アトレティコが堅守速攻で対応する構図はいつもと変わらない。だが速攻を警戒するレアル・マドリーはリスクを冒してまでは攻め込まず(ヴィニシウスとエンバペはともに中央寄りでプレーして守備もしっかりこなしていた)、またアトレティコは両インサイドハーフがDFラインに吸収される実質的に6バックの守りで対応。チャンスも盛り上がりも生まれないまま、時間だけが経過していった。

あまりに手堅い内容だけに、均衡が破れるとすれば、セットプレーやPK判定しかなかったのかもしれない。33分、スコアが動くチャンスが唐突に訪れた。ハビ・ガランがクロスを送り、飛び込んできたリーノの足をチュアメニが踏みつけたことでPK判定に。キッカーのアルバレスが、クルトワのタイミングをずらすフワッとしたシュートを枠内中央に決め切っている。なお、ここ最近レアル・マドリーはスペインの審判制度への怒りを爆発させているが、彼らの観客は今回のPK判定を受けて「連盟は汚職が蔓延している」のチャントをスタジアムに響かせていた。

試合はアトレティコの1-0リードで折り返しを迎える。迎えた後半は、レアル・マドリーが反撃に出た。観客の大声援を背に受けるホームチームは、ヴィニシウス、エンバペ、ベリンガム、ロドリゴのクアトロ・ファンタスティコス(ファンタスティック・フォー)を中心にこれまで以上のエネルギッシュなプレーで波状攻撃を仕掛け、アトレティコを自陣ゴールに押し込む。そして50分、待望の同点ゴールを決めた。ロドリゴがテクニカルなドリブルで右サイドを突破してクロスを送り、ベリンガムがシュート。これはヒメネスの右足に弾かれるも、こぼれ球を拾ったエンバペが右足のシュートでネットを揺らしている。

「コモ・ノ・テ・ボイ・ア・ケレール(どうして愛さずにいられようか)」のチャントが歌われるベルナベウで、マドリーはさらなるブーストがかかったようにアトレティコを攻め立てる。が、ベリンガムのシュートがバーに当たるなど、最後の詰めで精度を欠き続けてしまう。対してシメオネ監督は63分に交代カードを一挙に3枚切り、リーノ、ジュリアーノ、ガランをニコ、ナウエル、レイニウドに代えて両サイドの守備を強化。また77分にはロドリゴを下げてコレアもピッチに立たせた。一方のアンチェロッティ監督は、勝利を視野に入れればクアトロ・ファンタスティコスを下げづらく、なかなか交代に踏み切れない様子だ。

後半の半ばもレアル・マドリーが相手陣地で試合を進める展開は変わらなかったが、対するアトレティコも守備が少し安定し、ジョレンテをスピードを生かした速攻から勝ち越し弾を狙った。アンチェロッティ監督は81分にようやく重い腰を上げて、セバージョス、ルーカス・バスケスをモドリッチ、カマヴィンガと交代。シメオネ監督は同じ時間にアルバレスをスルロットに代えて交代枠を使い切っている(攻撃方法を速攻からスルロットにクロスを送る形に変更)。

レアル・マドリーは82分、ヴィニシウスが左サイドを抜け出してマイナスのクロスを送り、これを受けたロドリゴが右足のシュートを放ったが、ボールはわずかに枠の左へ。アンチェロッティ監督は88分、ついに攻撃陣にメスを入れてロドリゴとの交代でブラヒムを入れる。レアル・マドリーは終盤もあきらめずに逆転ゴールを狙い続けたが、エンバペらがチャンスをモノにできず、結局1-1のまま終了のホイッスルを迎えた。この結果、首位レアル・マドリーと2位アトレティコの勝ち点1差は変わらず、マドリーと勝ち点5差の3位バルセロナが差を縮めるチャンスを手にしている。

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