レアル・マドリーのカルロ・アンチェロッティ監督は、アトレティコ・マドリーのディエゴ・シメオネ監督の物議を醸した発言に反論している。
16日に行われたコパ・デル・レイのベスト16、マドリー対セルタ(5-2)では疑惑の判定があった。37分にFWキリアン・エンバペが先制点を決めたマドリーだが、直前のプレーでセルタはFWヴィリオット・スウェドベリがボックス内でGKアンドリー・ルニンに倒されていた。だがPKが取られなかったばかりかVARも介入せず、セルタ側はこれに激怒している。
スペイン中で話題となったこの場面については、シメオネ監督も言及。「昨日の試合は見ていなかった。しかし私が聞いたところによると、そういったエピソードは100年前から存在しているそうだ。ならば、なぜそんなに驚いているのか、私には分かりかねるね」と、マドリーが昔から審判の恩恵を受けてきたことを示唆した。
そしてこのシメオネ監督の発言に対して、アンチェロッティ監督が反論。18日のラ・リーガ第20節、本拠地サンティアゴ・ベルナベウでのラス・パルマス戦を前に会見に出席したイタリア人指揮官は、シメオネ監督が過去のマドリー戦で悔しい思いをしたことで、大衆を煽るような発言をしたとの見解を示している。
「そういった発言は大衆に向けたものだと思う。レアル・マドリーがその125年のクラブ史の中で何を象徴してきたかは、フットボール界の誰もが知っているはずだ。おそらく彼には、心を痛めたような過去があるのだろうね」
セルタ戦では途中出場のFWエンドリッキが躍動。延長戦後半に2点を決めてチームの救世主となった。アンチェロッティ監督はFWヴィニシウス・ジュニオールを出場停止で欠くラス・パルマス戦で、エンドリッキを先発させることを考えているのだろうか。
「可能性はあるが、私の考えとしてはもっと経験ある選手たちを起用したい。エンバペもロドリゴも調子が良いし……ブラヒム、エンバペ、ロドリゴを出場させるつもりだよ」
「この前の結果だけで私の考えは変わらない。私たちはエンドリッキを戦力に数えているが、彼は学びの期間にいる。彼は入団当時から想定していた通りの成長を遂げているよ。とても真面目かつ、プロフェッショナルな若者で、与えられた出場機会にゴールで応えてくれているね」
アンチェロッティ監督はその一方で、ハンジ・フリック監督率いるバルセロナのように7試合で勝ち点5しか獲得できない時期があってもマドリーで監督を続けられるかを問われ、こう返している。
「返答しない方がいいだろう。ここではほかの場所よりも問題が生じやすい。答えない方がいいね……」