Raul GarciaGetty Images

ラ・リーガ出場数は歴代3位…スペインサッカーの生ける伝説ラウール・ガルシアが引退発表「人生を通して大好きなルーティンを繰り返せた」

アスレティック・ビルバオMFラウール・ガルシア(37)が、今季限りで現役を引退することを発表した。

ラ・リーガでの通算出場数はアンドニ・スビサレタ氏、ホアキン・サンチェス氏の622試合に次ぐ記録となる602試合……。スペイン・フットボール界の生ける伝説であり、しかし目立つことに興味はなく、寡黙に、チームのために戦い続けた男がついにスパイクを脱ぐことを決めた。

最初に中盤のゲームメーカー、次に前線で高さを生かしたアタッカーとしてキャリアを進めてきたラウール・ガルシアは、歩みを止める理由を次のように説明している。

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「変化を迎えること、さよならを告げることは簡単じゃない。でも自分は恵まれていると思う。仕事が大好きで、人生を通してずっと似たようなルーティンを繰り返せたのだから」

「日々は変わってくものだ。フィジカルのレベル的にはまだできるけど、自分の頭と体が変化を求めたんだよ。今が理想的な瞬間だ」

アスレティックは先にコパ・デル・レイ優勝を果たし、40年ぶりのメジャータイトルを獲得。だがラウール・ガルシアにとって、それが引退の理由ではないようだ。

「決断はコパ優勝に依存していたわけではなかった。もう数カ月前には決めていたことなんだ。来季、チームは欧州カップ戦(ヨーロッパリーグ)を戦うわけだけど……それでも僕の考えは明確だった」

スペイン・パンプローナ出身のラウール・ガルシアは2004年、下部組織から過ごしたオサスナのトップチームでデビューを果たし、2007年にはアトレティコ・マドリーに移籍。アトレティコでは当初、期待されていたような活躍を披露できず、サポーターからブーイングを浴びていたが、2011-12シーズンにレンタルでオサスナに戻ると、ラ・リーガ33試合で11得点を記録するなどボランチではなく前線でのプレーに活路を見出す。アトレティコ復帰後にはディエゴ・シメオネ監督から重要な選手として扱われ、ファンからの愛情も勝ち取っている。

そして2015年にアスレティック移籍を果たし、今季まで9シーズンの間プレー。今季に入り出場機会は減少していたものの、それでも頼れるリーダー、ベテランであることは変わらず、コパ決勝マジョルカ戦のPK戦では最初のキッカーを務めて見事成功。アスレティックの優勝への道を切り開いた。

ラウール・ガルシアのラ・リーガでの出場記録はオサスナで101試合、アトレティコで216試合、アスレティックで現在285試合。合計で190得点を記録している。またアトレティコではラ・リーガ(2014)、コパ(2013)、スペイン・スーパーカップ(2014)、ヨーロッパリーグ(2010、2012)、UEFAスーパーカップ(2010、2012)優勝に貢献し、アスレティックでは今季のコパほか、2021年にスペイン・スーパーカップを獲得した。

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