現地時間5日、FIFAクラブワールドカップ(CWC)2025は準々決勝が行われ、伊藤洋輝の所属するバイエルンはパリ・サンジェルマン(PSG)と対戦した。
グループリーグで1敗したものの、その後は欧州王者としての強さを遺憾なく発揮しているPSGは、バルコラ、ドゥエ、クヴァラツヘリアが前線に並び、中盤はヴィティーニャ、ファビアン・ルイス、ジョアン・ネヴェスという盤石の布陣。ラウンド16で復帰を果たしたデンベレもベンチに控える。
一方、こちらもグループリーグで1敗しかしていないバイエルンは、負傷の懸念があったムシアラとコマンが先発。ケイン、オリーセと共に強力な攻撃陣を形成し、最終ラインはウパメカノとターが組んで右にライマー、左にスタニシッチが起用された。
開始わずか3分、クヴァラツヘリアがオリーセからボールを奪いショートカウンター。ドゥエがシュートまで持ち込むが、これはゴール左へとわずかに外れる。
バイエルンも6分、スローインからエリア内右のケインが折り返し、パヴロヴィッチのヒールパスを受けたオリーセが左足で狙うもGKドンナルンマがしっかりとキャッチした。
その後も一進一退の攻防が続く中、徐々にペースはバイエルンへ。27分、エリア内右で縦に仕掛けたオリーセの右足シュートをGKドンナルンマが触ってゴール左へと外れる。
PSGは32分、サイドチェンジを受けたクヴァラツヘリアが左サイドからカットイン。エリア内をえぐって至近距離から狙うが、これはGKノイアーが片腕ではじき、さらに詰めたボールもストップしてピンチをしのいだ。
バイエルンは34分、足を痛めたスタニシッチがボエとの負傷交代を強いられる。それでもアディショナルタイムには、オリーセの左サイドからのFKをゴール前でウパメカノが合わせてネットを揺らすが、これはオフサイドによりノーゴールとなった。
0-0のまま試合を折り返すことになるが、前半終了間際にアクシデントが起きる。ドンナルンマと接触したムシアラが足首を負傷。そのまま前半終了となったが、頭を抱える選手たちの表情から深刻な負傷であることが窺い知れた。
後半、バイエルンはそのムシアラに代わってニャブリを投入。後半も拮抗した展開が続く中、PSGは71分にバルコラを下げてデンベレを投入し勝負に出る。すると74分、GKノイアーに対してプレスをかけてボールを奪い、デンベレが無人のゴールに蹴り込むが、これはゴール左へとわずかに外れた。
78分、バイエルンが自陣でボールを奪ってカウンターに出ようとするも、ジョアン・ネヴェスがケインからボールを奪い返してカウンター。ペナルティーエリア手前右で受けたドゥエが左足でゴール右へと沈め、PSGが均衡を破った。
先制したPSGはドゥエとファビアン・ルイスを下げてリュカ・エルナンデスとザイール=エメリを投入。一方、追いつきたいバイエルンはパヴロヴィッチとコマンを下げてゴレツカとミュラーを投入する。
すると83分、ゴレツカに対して足裏から飛び込んで踏みつけたパチョが一発退場。10人での戦いを余儀なくされたPSGはすぐさまクヴァラツヘリアに代えてベラルドを投入して守備を整える。
終盤はゲレイロを投入したバイエルンが猛攻を仕掛け、PSGは耐える展開に。するとアディショナルタイムにはリュカがゲレイロへの肘打ちで一発退場。2人目の退場処分となり、PSGは残りわずかな時間とはいえ9人でのプレーを強いられる。
それでも、この日のバイエルンは1点が遠く、逆にカウンターからデンベレが決めたPSGが2-0と突き放し、CWC準決勝進出を果たした。勝利したPSGは準決勝でレアル・マドリー対ドルトムントの勝者と対戦する。
■試合結果
PSG 2-0 バイエルン
■得点者
PSG:ドゥエ(78分)、デンベレ(90+6分)






