大きな話題となったプレミアリーグのVAR廃止案だが、年次総会で否決される見込みのようだ。
2019-20シーズンからVARを導入したプレミアリーグ。しかし数ミリ単位のオフサイド判定や長時間のレビュー、介入基準など、様々な面で導入当初から批判的な声が絶えず。さらに、今季は第7節トッテナム対リヴァプール戦(2-1)でVARのコミュニケーションミスによる誤審も発覚。複数の試合で大きな物議を醸していた。
そして『BBC』などイギリス複数メディアは、ウォルヴァーハンプトンがVARの廃止を求める意見書をプレミアリーグに提出したことを報道。6月6日に開催される年次総会で所属する20クラブのうち、3分の2以上となる14クラブが賛成すれば廃止が決定することになっていた。
しかし、この廃止案は否決されることになるようだ。『The Athletic』によると、プレミアリーグのほとんどのクラブはVARを完全に廃止するよりも改善することを求めており、必要だった14クラブの賛成は得られない可能性が高いという。
またプレミアリーグ理事会は、VARを廃止すればさらに誤審が増え、リーグの評判に悪影響を与えると考えている模様。VAR廃止によってピッチ上の判定にさらに批判が高まり、サポーターのフラストレーションや審判へのプレッシャーが強まることを危惧しているようだ。
なおプレミアリーグでは、来シーズンから半自動オフサイドテクノロジーが導入される予定。さらにプロフェッショナル・ゲーム・マッチ・オフィシャル・リミテッド(PGMOL)のハワード・ウェブ会長は4月、VAR判定の説明をスタジアム内でアナウンスする可能性を検討していると明かしている。

