チャンピオンシップ（イングランド2部相当）昇格プレーオフ決勝戦が24日に行われ、シェフィールド・ユナイテッドとサンダーランドが対戦した。
優勝したリーズと2位バーンリーの昇格が決まっている中、残り1枠をかけて聖地ウェンブリー・スタジアムで行われるチャンピオンシップ昇格プレーオフ決勝戦。イングランド中が最も熱狂する試合の1つとされる伝統の一戦だが、今年はリーグ戦を3位で終えたシェフィールド・Uと、4位で終えたサンダーランドが激突した。
1シーズンでのプレミアリーグ復帰を目指すシェフィールド・Uと、2016-17シーズン以来の舞台を目指すサンダーランドによる大一番は開始2分、精度の高いクロスからムーアがいきなり決定機を迎えるが、打点の高いヘッドをGKパターソンがファインセーブ。サンダーランドのいきなりの大ピンチを守護神が救う。しかしこのプレーで、オニエンがプレー続行不可能に。サンダーランドはいきなり交代カードを切ることになった。
すると25分、シェフィールド・Uが先制に成功する。CKのピンチから速攻を発動すると、ハメルが長い距離をドリブルで持ち運んでラストパス。最後はキャンベルが冷静なループシュートを沈めた。大きな大きな先制点が生まれ、ワイルダー監督も飛び上がって喜びを爆発させている。
追撃を狙うシェフィールド・Uはさらに34分、CKのチャンスは一度相手DFに弾かれたものの、バローズがダイレクトボレー。ボックス外から強烈な一撃がネットに突き刺さった。しかしオフサイドポジションの選手の関与があったとして、VARレビューの結果、追加点は取り消し。スタジアムは騒然となる。前半はそのまま、1-0で折り返した。
後半も序盤から激しい攻防が続く中、1点を追いかけるサンダーランドが攻勢。前線への圧力を高めていく。さらに58分、17歳MFリグに代えてロバーツを投入してゴールを目指す。一方のシェフィールド・Uは、カウンターでチャンスを伺う展開に。64分には選手を2枚入れ替え、主導権を取り返しに行く。
すると76分、サンダーランドが試合を振り出しに戻す。テンポ良く前線にパスを繋ぐと、最後はロバーツのパス受けたマイエンダがシュートを突き刺した。後半攻勢を仕掛けていたチームが同点弾を手にする。
両チーム死力を尽くして1点を目指す中、後半アディショナルタイムにドラマが。敵陣でボールを奪い返したワトソンがボックス外からミドルシュート。コースを突いた一撃がネットを揺らした。サンダーランドが土壇場で逆転に成功。そのまま2-1で劇的な勝利を飾り、プレミアリーグ昇格を決めた。
2016-17シーズンは最下位に終わってプレミアリーグから降格、翌シーズン今度はチャンピオンシップを最下位で終えてリーグ1（3部相当）に降格するなど、苦しい時期を過ごしたサンダーランド。2022-23シーズンにチャンピオンシップへ復帰すると、6位、16位で終えた後の3シーズン目の今季、ついに9シーズンぶりのプレミアリーグ復帰を果たした。