今夏に日本代表GK鈴木彩艶が加入したパルマについて、地元メディア『イル・パルメンセ』が特集記事を組んで注目した。
昨シーズンのセリエB覇者パルマは今夏、3年ぶりのセリエA挑戦へ向けてシント=トロイデンから鈴木を獲得してGKを補強。プレシーズンの親善試合で早速、日本代表GKを起用すると、そのロングフィードを起点とした戦術に関してアタランタ戦(パルマが4-1で勝利)後の記者会見で地元記者から質問が飛ぶなど注目を集めた。
そして地元メディアもまた、「スズキのロングフィードでFW勢が走り出す、パルマのプラン:相手のコーナーキックからでも」との見出しをつけ、ファビオ・ペッキア監督の戦術を分析している。
同メディアは「最初の兆候は、昨シーズンにパルマGK(レアンドロ)チチソラが両ウィンガーへロングパスを狙っていた時に見られた」と指摘。さらに今年のプレシーズンは「ペッキア監督が前線のラインへのロングフィードを狙った攻撃のプランに磨きをかけている」とし、ガラタサライやアントワープなどとのテストマッチでお披露目されたと説明した。
また「アタランタ戦でも再び目にすることになったが、今回のGKはスズキだった」と攻撃の起点がチチソラから新加入の日本代表GKへと交代したことを強調。ペッキアの戦術に適した「素晴らしい足元の技術を持っており、相手のエリア内へ到達する60~70メートルのロングフィードを送り込む」と新パルマGKの武器を称えた。
さらに「攻撃プランは、相手CKの際により効果的になる」と主張。「中盤で4人ものパルマの選手が並び、カウンターで縦を狙ったロングフィードを拾いに行く準備をしている。走ってGKのフィードに到達するか、味方へのポストプレーを狙うのが目的だ」と解説した。
鈴木のロングフィードを拾いに行く際は、「相手のサイドバックに対するサイドの選手の1対1のデュエルが重要」であることに加えて、「スピードのほか、走りながら70メートルのロングフィードをコントロールすることも決して簡単ではなく、重要になる」と分析。そのうえで「ペッキアのサイドやトップ下における仕事は結果を出し続けている」との見解を示し、パルマ指揮官が磨きをかけているGKを起点とした攻撃の戦術を評価している。


