パルマに加入した日本代表GK鈴木彩艶について、16日のイタリア紙『ガゼッタ・デロ・スポルト』がスポットライト当てた。
セリエA昇格にあたって新守護神の獲得を目指していたパルマは15日、シント=トロイデンから鈴木を完全移籍で獲得し、2029年6月末までの5年契約を結んだことを公式サイトを通じて発表。同クラブは、21歳の若き守護神について「ザイオンの意欲とクオリティならば、我々のチームをさらに豊かにしてくれるだろう」などと期待を寄せた。
そんな中、イタリア紙は「パルマは未来のGKを選んだ」と鈴木の加入を報道。米国生まれで浦和レッズの育成組織出身などのプロフィールを紹介しつつ、欧州全土で注目を浴びる逸材であることを伝えた。
特に「果敢な飛び出しやゴール前での能力、優れた反応力、際立ったパーソナリティ」を持ち、「ヨーロッパ全土のスカウトが彼のことを素晴らしいと語っている」と強調。一方で、かつて元アビスパ福岡の指揮を執ったファビオ・ペッキア監督の下、「ペッキアのカルチョのアイディアにおいて根本となる足元の技術に関しては改善しなければならない」と課題も指摘した。
■パルマ史上初の日本人選手、中田英寿氏を回想
さらに、パルマのディレクター陣が「完全に才能を開花させればカンピオーネ(王者)へと変身できる逸材」を確保するために、交渉へ「辛抱強く取り組んできた」ことも伝えている。
また、以前には元日本代表MF中田英寿氏が2001年夏に加入していたことを紹介し、「スズキはパルマのユニフォームを身にまとう2人目の日本人選手になる」と振り返った。
続けて「当時のクラブはタンツィ家の配下にあり、ルイ・コスタの拒否を受けてローマからナカタを獲得した」と中田氏加入の背景を回想。「2002年春には日本のトップ下の選手のゴールやアシストのおかげもあり、決勝でユヴェントスを下してコッパ・イタリアを制覇した」と中田氏が獲得に貢献したタイトルにも触れている。
イタリア紙『ラ・レプブリカ』のパルマ版も16日に新守護神の動向に注目。「パルマが日本語を話す。新GKスズキの街での最初の夜」との見出しをつけ、8月に22歳の誕生日を迎える鈴木が、代理人と共にパルマ市内の有名レストランで夕食をとり、リゾットや肉料理などを堪能したことを伝えた。


