2024-08-24-parma-milan(C)Getty images

「ミランを倒したまばゆいスタートが限界を隠した」監督解任のパルマ、過ちを地元紙が分析

ファビオ・ペッキア前監督を解任したパルマについて、地元紙『パルマ・トゥデイ』が特集記事を組んで分析を行った。

GK鈴木彩艶が所属するパルマは、直近のリーグ戦で4連敗を喫して降格圏の18位に転落。そしてローマ戦後、2年半前からチームを率いて昨シーズンのセリエB制覇に貢献したペッキア監督の解任を決断した。

しかし地元紙は、「ペッキアと共にパルマのプロジェクトの一部が消えた」との見出しで特集。解任のタイミングなどに疑問を呈し、「ドン・ファビオ(ペッキアの愛称)とクラブの過ち」を分析し、「全てが指揮官の責任ではない」と前指揮官を擁護。「セリエAでのシーズンは、セリエBの勝利のシーズンとはかなり異なるだろう兆候は最初からあった」と振り返る。

まず指揮官を巡っては、開幕時にセリエAの20クラブの中で唯一今シーズン限りで契約満了を迎える見込みで、2027年までの契約延長が昨年10月と遅かった点を疑問視。そして、前指揮官が要望したセンターバックやトップ下の選手が補強されなかった点に言及し、「ペッキアの最初の過ちは、提案されたほぼすべてを受け入れたことにある」との見解を示した。

また「“エキゾチック”なメルカートと半数になったチーム」との見出しで、鈴木らを獲得した昨夏の補強における過ちを指摘。「スズキの狂気でナポリに降伏する前、フィオレンティーナを支配し、ミランを倒したパルマのまばゆいスタートが、ほとんどピッチのニーズに耳を傾けることなく作り上げたトップチームの限界を隠した」とつづり、夏の補強期間終了前の好成績により、しかるべき補強がなされなかったと分析した。さらに冬の移籍市場において、鈴木の台頭で出番を失ったレアンドロ・チチソラがチームを去り、「ロッカールームの中心だったベテラン選手」が姿を消したことも問題点として挙げている。

最後に地元紙は、「予想していなかったタイミングでの解任が、またしてもクラブの方針のつまずきだ」と主張。「ペッキアが解任されたのなら、彼らのせいでもある」としつつも、フェデリコ・ケルビーニCEOが選手たちに対して「責任と結束」を求めたように、「いま、彼らが自らあがなう番だ」と選手たちの奮起を求めた。

広告