GK鈴木彩艶が所属するパルマは27日、元ユヴェントス幹部であるフェデリコ・ケルビーニ氏がCEOに就任することを発表した。イタリア紙『トゥットスポルト』がその背景を分析している。
今季セリエAに昇格すると、夏にGK鈴木やMFマンデラ・ケイタらを獲得したパルマ。しかし21試合を終えて勝ち点20、降格圏の18位ヴェローナとは1ポイント差と残留争いを強いられることに。すると1月には、ミラン・ジュリッチやアレッサンドロ・ヴォリャッコらを獲得するなど積極的にチーム強化に動いている。その一方でパルマは、先日CEOを務めていたルカ・マルティネス氏と契約を解除。そして、元ユヴェントス幹部のケルビーニ氏のCEO就任を発表したことで注目を集めている。
『トゥットスポルト』は、ケルビーニ氏の役割について「スポーツ部門に直接的な影響は与えず、クラブの活動の全般的なコーディネートの責任者」と説明。「イタリアの家族」としての視点から、「パルマを長期にわたって保有し、子や孫の世代に残そうとする」米国人のカイル・クラウス会長を支える思惑があると分析した。
さらに同メディアは、クラウス会長には「ヨーロッパにおいてパルマを筆頭に複数クラブを保有する」という野望があると指摘。スポーツセンターを拡張し、女子チームの施設を建設するなど「パルマを現代的な組織にしていくことで、セリエAに定着し、成長を続けられるプロジェクト」をケルビーニ氏に託したい考えがあると見られている。
また同紙は、ケルビーニ氏の経歴にも触れ、12年にわたってユヴェントスに所属し、下部組織からスポーツディレクターへと上り詰めたことを紹介。現在トップチームで活躍するアンドレア・カンビアーゾやサミュエル・バングーラ、ニコロ・サヴォーナといった「才能の世代を輩出した」とも伝えた。「彼の自慢は『Next Gen』こと、セカンドチームだ。実質的に彼が父であり、今すぐでなくても、パルマにおいても着手する可能性がある」とし、ユーヴェの実例を踏まえて、パルマでも将来的にセカンドチームが誕生する可能性を予想した。


