U-23日本代表は現地時間2日、パリ五輪準々決勝でU-23スペイン代表と対戦し、0-3で敗れた。
1968年メキシコ大会の銅メダル以来56年ぶりのメダルを目指す大岩剛監督率いる日本は、グループDを無失点の3連勝で突破。決勝トーナメント1回戦の準々決勝では、グループCを2勝1敗の2位で突破したスペインと激突した。
勝てばメダルへの挑戦権を獲得することができる中、日本は現状のベストメンバーを起用。GKには守護神の小久保玲央ブライアン、最終ラインは右から関根大輝、高井幸大、木村誠二、大畑歩夢が並んだ。中盤にはアンカーに藤田譲瑠チマ、インサイドハーフにはここまで全試合出場の山本理仁、三戸舜介を配置し、前線は右に山田楓喜、左に斉藤光毅、中央に細谷真大が入った。
対するスペインはアレックス・バエナ、フェルミン・ロペス、パウ・クバルシらが先発に名を連ねた。
スペインは前回の東京五輪で先代が準決勝で敗れた相手。その雪辱を果たしたい一戦でもあるゲームは開始直後に細谷真大が裏抜けから、エリック・ガルシアにイエローカードを与えるプレーで日本に勢いをもたらす。
しかし、徐々にスペインがボールを保持した11分に失点。自陣中央でボールを奪われると、バイタルエリアでパスを受けたF・ロペスに左足でシュートを撃たれる。GK小久保玲央ブライアンは左手で触ったものの、ボールはそのままゴール右に突き刺さった。
今大会初失点を喫した日本はその後、反撃に出ようとするも思うようにゴールに近づけず。それでも攻勢を続ける日本は40分、藤田の縦パスをボックス中央で受けた細谷が相手を背負いながら、強引に反転シュート。これがP・クバルシの股を抜いてゴール左へと吸い込まれたが、VARの末に細谷のオフサイドが取られ、ゴールは認められず。
悔しい判定で同点とはならなかった日本は、前半アディショナルタイムにも山田のFKから細谷がヘディングシュートを放つも、左ポスト直撃。ハーフタイムにかけては日本が立て続けにスペインゴールを脅かしたが、1点ビハインドで前半を終えた。
日本は後半開始から山田を下げて藤尾翔太を投入。49分には先制点を奪われたF・ロペスに同じような形でミドルシュートを打たれるが、ここはGK小久保が防ぐ。
後半立ち上がりを過ぎると、日本の強度がやや落ち、ボール保持に長けたスペインに幾度かゴールに迫られる。それでもパスミスが散見されるスペインに対して、右サイドから再びチャンスを作り出し始めるが、あと一歩のところでゴールを奪えず。
すると、73分にスペインに追加点を奪われる。左CKの場面、ボックス手前のF・ロペスの元に渡ると、ワントラップから右足を一閃。またも強烈なシュートを打ち込まれ、リードを2点に広げられた。
苦しい状況となった日本はその後、交代カードを切りながら反撃に出ると、81分には細谷がボックス左に持ち込み、GKと一対一を迎える。しかし、GKアルナウ・テナスに左手一本で阻まれる好守の前に1点を返すことができない。
なんとか一矢報いたい日本だったが、86分にCKからアベル・ルイスに追加点を奪われて0-3に。その後も最後まで攻勢を続けた日本だったが、無情にも試合終了のホイッスルが鳴り響いた。
0-3で敗れた日本は準々決勝敗退で56年ぶりのメダル獲得ならず。一方、準々決勝突破を決めたスペインは、現地時間5日に行われる準決勝でモロッコと対戦する。
