ナポリにある元アルゼンチン代表ディエゴ・マラドーナ氏を描いたストリートアートが、イタリアの有名観光地を上回る人気を博しているようだ。イタリアの経済紙『イル・ソーレ24オーレ』が報じた。
ローマ時代の遺跡からルネサンス期の歴史的建造物など、数々の歴史文化遺産の宝庫であるイタリア。そんな世界屈指の観光大国だが、昨年はサッカーファンの“聖地”が大きな人気を集めたという。『イル・ソーレ24オーレ』は、イタリアの旅行会社の2023年の統計において、ナポリにあるアルゼンチンの英雄マラドーナ氏をテーマとした壁画が第2位となったことを伝えている。2023年に同地を訪れた旅行者の数は「600万人」を超え、第3位となったナポリ郊外のポンペイ遺跡を上回ったようだ。なお第1位は、ローマにあるコロッセオだった。
マラドーナの壁画があるのは、ナポリ市内中心部のスパニョーリ地区エマヌエレ・デ・デオ通り。マラドーナ氏を擁するナポリがクラブ史上2度目となるスクデットを獲得した1990年に、マウロ・フィラルディ氏がナポリのレジェンドを主題としたアートを壁面に描き始めた。マラドーナ氏が死去した2020年以降は観光客の数が増加し、「サッカーファンの巡礼地」とも呼ばれている。
また同紙によれば、マラドーナ壁画の人気は、半径1km範囲内における経済活動にも表れており、2021年の統計と比較すると6.5%の増加が見られたようだ。
