有力メディア『The Athletic』は、ここまでの女子ワールドカップ(W杯)2023を分析。その中で、なでしこジャパン(女子日本代表)とスペイン代表を高く評価している。
7月20日にニュージーランドで開幕した女子W杯。これまで各グループ第1節が終了、グループAとCは第2節までが終了した。そしてグループCでは、なでしこジャパンとスペイン代表が共に連勝を飾り、1試合を残して決勝トーナメント進出を決めている。
そんな中、有力メディア『The Athletic』で普段は男子の試合分析を担当する著名記者マイケル・コックス氏がこれまでの女子W杯を総括。そして「サッカー的に最も優れた2チームは、どちらもグループCに入り、すでに突破を確定させた」とし、勝ち上がった2チームを高く評価している。
「コスタリカもザンビアも大きなチャレンジに耐えられるチームではなかったものの、相互作用や団結力、チームワークが重要だった。そして彼女たちのサッカーを考えれば、驚くべきことではないだろう。この2チームは、大会で最高の“ティキタカ”を誇るチームである」
「コスタリカを撃破した3-4-3の日本は、この2ゴールで攻撃陣間の深い理解関係を証明した。トップの田中美南が深い位置まで下がってリンクプレーに関与し、両ゴールをアシスト。猶本光が先制点、藤野あおばが2点目だ。彼女たちは時に内側へと流れ、相手サイドバックを引き込んで、ウイングバックに外側のスペースを活用させた。そしてファーポストにスペースを見つけている。まるでクラブチームのようだ」
さらにスペインの戦いについても、「ザンビア戦最初の2ゴールは共に左サイドの素晴らしいビルドアップが特徴。3点目はさらに華麗だった」と称賛。その上で、以下のように指摘した。
「日本とスペインは共に勝ち上がったが、最終節は今大会のグループリーグで最高の試合になる可能性がある。だが、彼女たちが首位通過を狙うかどうかでもある。グループAとの対戦を考えると、あまり真剣に取り組まないかもしれない」
「コンビネーションを主体とするサッカーは、大会が進むにつれてさらに向上する可能性が高い。その理由は2つ。まずはぎこちない場面が減り、練習時間が増えることでより良いコンビネーションが生まれること。第2に、決勝トーナメントで強豪同士が対戦する際、深く下がるチームが減り、後方にスペースが生まれる。そして単純にクロスを入れるのではなく、優れたパスサッカーを狙う動機がさらに高まるからだ」
「これまでのところ、日本とスペインが大会の方向性を示している」
