なでしこジャパンFW宮澤ひなたが、21日、代表合宿中の取材に応じ、FA女子スーパーリーグ・マンチェスター・ユナイテッドへの移籍の理由や今後の意気込みを語った。
8月に行われた女子ワールドカップ(W杯)では、グループステージ第3節・スペイン戦での2得点を含む5得点をマークし、大会得点王に輝いた宮澤。W杯後には海外の強豪クラブからオファーが殺到したというが、さまざまな選択肢の中から選んだのはマンチェスター・Uだった。
「日本人(選手)がいるところのほうがいいのか、出られる確率が高いほうがいいのか、本当に悩みました」と話したが、最終的な決断の理由として「チャンピオンズリーグへの近さ」を挙げた。
「やはりサッカーをやっているからには、(欧州女子CLは)目指したいところでもありました。リーグの他に、いろんな国、いろんなチームと戦う経験を詰める可能性が高いのは、そのチーム(マンチェスター・U)なのかなと思いました」
マンチェスター・Uは、昨年のリーグ戦を2位で終え欧州女子CL予選の出場権を獲得。来る10月10日にパリ・サンジェルマンとの初戦を迎える。
イングランドに飛び立ってから約2週間。生活も落ち着き、ようやく移籍の実感が沸いてきたという。プレシーズンの強化試合として13日にはリヴァプール女子と対戦し、長野風花と再会、宮澤は後半から出場を果たした。17日に行われたトッテナム女子との一戦では70分からピッチに立っている。それぞれ勝利を収め幸先のよいスタートを切ったチームは、10月1日にリーグ開幕を迎える。
この短期間でも「得るものはあった」と話す宮澤は、「こういう経験をもっともっと日々積み上げられたら」と、さらなる成長に意欲を見せる。そして、来る23日のアルゼンチン戦に向けては、「見ていて楽しいような、ワクワクするようなプレーやゴールというところにこだわって試合に臨めたら」と、“結果”にフォーカスしていく姿勢を示した。
取材・文=伊藤千梅


