ブレーメンに所属する現在21歳のGK長田澪にとって、A代表の選択は悩ましい問題のようだ。ドイツ誌『キッカー』がそのコメントを紹介している。
ミヒャエル・ツェテラーがフランクフルトに移籍し、今季開幕節からブレーメンの正GKを務める長田。欧州での登録名は「ミオ・バックハウス」の日独ハーフGKは、9日のラトビア戦でU-21ドイツ代表としても公式戦デビューを飾り、クリーンシートでの5得点大勝に貢献した。
U-21ドイツ代表のアントニオ・ディ・サルヴォ監督は、先日の親善試合ではGKデニス・ザイメン(パダーボルン)をスタートさせ、長田を後半開始から起用していた。今回の公式戦では長田をスタメンに抜擢したが、「まだゴールキーパーに関しては最終的な決定はない。この試合ではこういう起用にしたということだ」と説明し、正GKは状況に応じて変わる可能性を示唆したうえで、「ミオは仕事をよくこなしてくれた」と振り返った。
また、監督は序盤の「小さなパスミス」には触れたものの、「その他の場面では試合をスピーディーに進め、ボールを確実に収め、相手のクロスにも的確に対応していた」とパフォーマンスを評価した。一方の長田は、ミスについて「もう二度とあのようなことが起きないようにしなければなりません。あのシチュエーションで代償を負わずに済んだのは、もちろん運も少し必要だったと思います」と反省を口にしている。
さらに、ここ数週間のクラブや年代別代表での立ち位置の変動について、長田は「もちろん頭では色々考えることが多いです」とコメント。「だから、少し距離を置いておかないと、逆にメンタルブロックがかかってしまうこともあると思います」と冷静な側面ものぞかせた。
また、前進している実感を楽しめているかとの問いには、「もちろんです。U-21代表でプレーすること、そして何よりもブレーメンでプレーすることが夢でしたからね。でも今は次々と新しいことが起きていて、毎日が新しい体験の連続です」と笑顔を見せた。
U-15日本代表での出場経験もある長田は、A代表の選択について問われると「自分にとって簡単な決断ではないです」と返答。さらに「ここにいる以上、100%ドイツのために戦うことでしょう。そして、これから数カ月、数年間このまま続くことも想像できます。ただ、サッカーの世界で何が起こるかは誰にもわかりませんからね」と語った。
