30日のチャンピオンズリーグ(CL)・リーグフェーズ第2節、レアル・マドリーはアウェーでのカイラト戦に5-0で大勝した。
カイラトのCL本選出場という偉業によって、レアル・マドリーは移動距離6500キロ、フライト時間8時間という同大会におけるクラブ史上最大の長旅を行って、カザフスタンの最大都市アルマトイにやってきた。スペイン首都から遠く離れたこの地で、2-5の大敗を喫したアトレティコ・マドリーとのダービーから勝利を取り戻すことを目指す。
シャビ・アロンソ監督は今季9試合目の公式戦で、9つ目のスタメンの組み合わせを採用している。負傷に苦しんできたアラバを先発で登用し、トレント&カルバハルが不在の右サイドバックにはバルベルデ(この試合はベンチスタート)ではなくラウール・アセンシオを起用。なおかつダービーで周囲に合わせられなかったベリンガムはベンチに置いて、再びギュレルとマスタントゥオノを同時起用している。全スタメンはGKクルトワ、DFアセンシオ、ハウセン、アラバ、フラン・ガルシア、MF後列セバージョス、チュアメニ、前列マスタントゥオノ、ギュレル、ヴィニシウス、FWエンバペ。
前半、レアル・マドリーは70%を超えるポゼッションでゲームを支配。カイラトの守備は組織立っていて堅牢だったが、マドリーが24分にゴールの扉をこじ開けた。カイラトDFのGKカルムルザへのバックパスを、マスタントゥオノが抜け目なく追いかけると、カイラト守護神に倒されてPKの判定。キッカーのエンバペがシュートを決め切った。
先制点を決めたエンバペは、その後も長旅の疲れを感じさせずに圧倒的なキレを見せ続ける。44分にはペナルティーエリア内右から単独でDFを抜き去ってシュートまで持ち込んだ。が、これはカルムルザのセーブに遭った。前半はレアル・マドリーの1点リードで終了する。
後半、レアル・マドリーはエンバペが爆発。フランス代表FWがこの試合2点目を決めたのは、52分のことだった。クルトワが左足で蹴ったクリアボールから、エンバペがDFのマークを振り切って敵陣を独走。圧倒的スピードで、そのままペナルティーエリア内に侵入すると、カルムルザの眼前でループシュートを放ち、ネットを揺らしている。
シャビ・アロンソ監督は70分、ヴィニシウスとマスタントゥオノを下げてロドリゴとブラヒムを投入。すると73分、そのロドリゴがエンバペにハットトリックとなるゴールを供した。左サイドからロドリゴがドリブルを仕掛け、ペナルティーエリア内に入るや否や、相手DF陣を引きつけながら左足で横パス。ギュレルがスルーしたこのボールに、ペナルティーアークのエンバペが走り込んで、強烈な右足のシュートを突き刺した。
エンバペは今季CL2試合5得点(通算60得点)、公式戦9試合13得点。1試合平均得点率1.44で、マドリーが今季公式戦、最大で63試合を戦うとして、現在のペースでゴールを積み重ねれば90.72得点を決めることになる。
3点差としたシャビ・アロンソ監督は、ギュレル、チュアメニ、エンバペをカマヴィンガ、ゴンサロ、ベリンガムに代えて交代枠を使い切る。そして83分には2人を振り切って左サイドを突破したロドリゴのクロスから、カマヴィンガがヘディングシュートを決め切ってチーム4点目。さらにアディショナルタイム3分にはゴンサロのお膳立てからブラヒムも決めて、カイラトに引導を渡した。レアル・マドリーが5失点大敗のダービー後、5得点を決めて勝利を取り戻し、CL2連勝を果たしている。




